システム開発会社の日本ヒューレット・パッカードは6月6日、資源の仮想化によって情報システムの性能を拡張する手法をデモンストレーションする施設「Adaptive Enterprise Experience Center」の運営を始める。設置場所は同社の市ヶ谷事業所内である。
ユーザー企業から見た同施設のメリットは、自社の情報システムを構築・拡張する方法を、実際のシステム資源を使って試せる点である。仮想化により、同センターが用意しているシステム資源の設定を変えるだけで、特別なコストをかけずにシステム構築のための意思決定の材料を増やせる。
日本ヒューレット・パッカードから見た同センターの存在意義は、プリセールスである。同社の既存顧客に利用させてシステム改善へつなげるだけでなく、新規顧客を獲得するためのプロモーションにも利用する。具体的には、事前に一般顧客を対象にワークショップを開催し、ワークショップを通じて明らかになった個々の顧客ごとの需要に合わせたシステム構成案を提示、事後のコンサルティングやシステム受注へとつなげる。