日立製作所は2月2日、64ビット版Windows向けのCOBOL開発環境「64ビット版COBOL2002」の販売を開始した。インテル製プロセッサの64ビット拡張機能EM64Tにも対応しており、64ビット版OSによる広いメモリ空間を利用できる。出荷開始は3月31日の予定。
64ビット版WindowsとEM64Tに対応したことで、従来の32ビット環境に比べ使用可能なメモリの量が増え、大規模なアプリケーションの開発が可能となる。「32ビット版COBOL2002」とソースコードレベルの互換性を備えているため、32ビット環境で開発したアプリケーションは、64ビット環境に特有なデータや関数の見直しを図るだけで64ビットOS環境に移植できる。EM64T対応により、既存の32ビットアプリケーションを業務で使用しながら、並行して64ビットアプリケーションへの移行作業を進めるといった運用も行える。
そのほかの強化点としては、COBOL2002規格の「翻訳指令(条件翻訳)」仕様に対応した。これにより、プラットフォームやアーキテクチャに依存する複数の異なる処理を単一のソースプログラムで管理できるようになり、生産性が向上するという。
対応OSとパッケージ内容の違いにより、以下の3製品を用意する。
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COBOL2002 Net Developer(64)
内容:開発環境(コンパイラを含む)
対応OS:Windows XP Professional x64 Edition、Windows Server 2003 Standard x64 Edition/Enterprise x64 Edition
税込み価格:42万円
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COBOL2002 Net Server Runtime(64)
内容:COBOLアプリケーション実行時に使用するサーバ用ライブラリ
対応OS:Windows Server 2003 Standard x64 Edition、Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition
税込み価格:55万1250円
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COBOL2002 Net Server Suite(64)
内容:開発環境とサーバ用ライブラリの統合製品
対応OS:Windows Server 2003 Standard x64 Edition、Windows Server 2003 Enterprise x64 Edition
税込み価格:95万250円