プロジェクトの作成
まずはRuby/Railsアプリケーションを開発するためのプロジェクトを作成する。NetBeansにはRubyやRails用のプロジェクトを作成するためのウィザードが用意されている。NetBeans 6.0にはRailsやRuby実行環境としてJRubyが同梱されているが、このウィザードではネットワーク経由でこれらをアップグレードすることも可能だ。
このウィザードでRails用のプロジェクトを作成すると、以下のようなプロジェクトが生成される。プロジェクトの構造はRails開発者にはおなじみだろう。
Rubyエディタ
Rubyスクリプトを編集するためのエディタでは強調表示、入力補完、構文チェック、フォールディング(折りたたみ)、ハイパーリンクといったJavaエディタでもおなじみの機能が提供されている。動的言語の性格上、Javaでコーディングする場合と比べると型チェックが働かないなど不便な点もあるが、普通のテキストエディタよりは効率よくコーディングすることができるだろう。
また、RailsではビューのテンプレートとしてRHTMLを使用するが、このRHTMLを編集するためのエディタも備えている。こちらはRubyエディタほど強力なものではなく、タグの入力補完が可能なHTMLエディタにRubyコード部分の強調表示を追加した簡易的なものとなっている。
なお、Railsのコントローラとビュー(RHTML)をエディタで開いている場合、「Navigate」メニューの「Goto Rails Action/View」でコントローラのアクションメソッドとビューを切り替えることができる。細かい部分だがコントローラとビューを行き来しながら編集する場合には便利な機能だ。
ジェネレータ
Railsでは開発に必要な各種ファイルを生成するためのジェネレータが用意されている。NetBeansではこのジェネレータをGUI形式で利用することができる。ProjectビューでRailsプロジェクトを選択した状態で右クリックし、コンテキストメニューから「Generate」を選択すると以下のようなダイアログが表示される。このダイアログではRubyGemsによってジェネレータの追加インストールを行うこともできるようになっている。
ProjectビューのコンテキストメニューからはこのほかにもDBのマイグレーションや任意のRakeターゲットの実行、RDocの生成などが可能だ。