SQLってどう使う?―その3 トランザクションの扱い

鈴木浩司(日本オラクル) 2007年12月07日 07時00分

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

トランザクションとは?

 前回まででデータの取得・追加・削除・更新といった基本動作を学びました。今回はデータベースの重要な機能である、「トランザクション」の仕組みについてお話していきます。

 トランザクションという言葉を初めて聞くという読者の方もいらっしゃると思いますので、トランザクションとは何かを最初に簡単にお話しします。トランザクションとは簡単に言ってしまえば、「関連する処理のまとまり」のことを言います。実際、読者の皆さんの仕事においてもいろいろな関連する作業があり、それらの作業をこなして1つの仕事が終わりというようなになりますよね?データベースにおいて、関連する複数の処理を一つの処理単位にまとめた処理単位をトランザクションと呼び、データの整合性を確保するため、また、障害復旧のために利用されます。

 それでは、「銀行振込み」をひとつの例にして、データベースでのトランザクションの管理についてみていきましょう。「Aさんの口座からBさんの口座に5万円を振り込む」ということを行いたいとします。この場合、銀行でのシステムでは、以下のような一連の作業が必要になります。

  1. Aさんの口座から5万円を引く
  2. Bさんの口座に5万円を加える

 これらの作業が完了して初めて「振り込み」という1つのトランザクションが完了します。

図1. 銀行振込みのトランザクション

 では、もし仮に2)の作業の後にシステムに何らかの障害や不具合が発生してしまい、Aさんの口座から10万円引かれたのに、Bさんの口座にはまだ10万円加算されていない状態が発生してしまったらどうなるでしょうか?はい、もちろん大変な混乱が起きてしまいます。

 1つのトランザクションの中での処理は、必ず「すべて成功」か「すべて失敗」のどちらかである必要があります。上記の例の様に、「出金には成功して、入金には失敗」してしまうと出金した分の金額がどこかにいってしまい、結果としてデータの不整合が発生してしまいます。トランザクションでの処理が1つでも失敗したら「すべて失敗」としてデータベースに書き込みを行わず、そして、全ての処理に成功したときに全体を成功としてデータベースに書き込みを行い、処理を完了させる必要があります。

ZDNet Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

この記事を読んだ方に

関連キーワード
開発

関連ホワイトペーパー

連載

CIO
IT部門の苦悩
Rethink Internet:インターネット再考
インシデントをもたらすヒューマンエラー
トランザクションの今昔物語
エリック松永のデジタルIQ道場
研究現場から見たAI
Fintechの正体
米ZDNet編集長Larryの独り言
大木豊成「仕事で使うアップルのトリセツ」
山本雅史「ハードから読み解くITトレンド放談」
田中克己「2020年のIT企業」
松岡功「一言もの申す」
松岡功「今週の明言」
内山悟志「IT部門はどこに向かうのか」
林 雅之「デジタル未来からの手紙」
谷川耕一「エンプラITならこれは知っとけ」
大河原克行「エンプラ徒然」
内製化とユーザー体験の関係
「プロジェクトマネジメント」の解き方
ITは「ひみつ道具」の夢を見る
セキュリティ
「企業セキュリティの歩き方」
「サイバーセキュリティ未来考」
「ネットワークセキュリティの要諦」
「セキュリティの論点」
スペシャル
ざっくりわかるSNSマーケティング入門
課題解決のためのUI/UX
誰もが開発者になる時代 ~業務システム開発の現場を行く~
「Windows 10」法人導入の手引き
ソフトウェア開発パラダイムの進化
エンタープライズトレンド
10の事情
座談会@ZDNet
Dr.津田のクラウドトップガン対談
Gartner Symposium
IBM World of Watson
de:code
Sapphire Now
VMworld
Microsoft WPC
Microsoft Connect()
HPE Discover
Oracle OpenWorld
Dell EMC World
AWS re:Invent
AWS Summit
PTC LiveWorx
より賢く活用するためのOSS最新動向
古賀政純「Dockerがもたらすビジネス変革」
中国ビジネス四方山話
ベトナムでビジネス
米株式動向
日本株展望
企業決算