今週は私の新しい本「Microsoft 2.0」の関係で旅回りをしていたため、いつもほど定期的に投稿していない。そこで興味深いと思われるMicrosoft関連のメモをいくつか寄せ集めたものをここに紹介する。
Yahooが株主総会を延期した。MicrosoftとYahooの永遠に続きそうな武勇伝が終息に近づいたかと思われた矢先、Yahooが年次株主総会を7月初旬から未明の日程に延期したことを発表した。理由は何か?Yahooの役員メンバーがひとり退任するためである。億万長者の投資家Carl Icahn氏は、Yahoo取締役会を総入れ替えしたいと述べていた。他方でMicrosoftとYahooは、MicrosoftがYahooの何もかもではなく、一部を取得することについて話し合いを継続しているようだ。
Microsoftはライバルの「Open Document Format(ODF)」をOfficeでサポートすることに同社の顧客はいっさい関心を示していないと主張していたが、Microsoftは今週これを180度転換して、「ODF version 1.1」を「Office 2007 Service Pack 2(SP2)」でサポートする予定であると発表した。2009年前半に予定されている。(Microsoftはまた、AdobeのPDFと、ライバルであるXPS文書フォーマット技術に対するサポートもOffice 2007 SP2に追加する予定だ。)筆者はMicrosoft懐疑論者として、OfficeでODFサポートを取り入れることに関して同社を180度方針転換させた理由は本当は何であったかと思っている。欧州連合(EU)はすでに、「ODFサポートを追加する」戦略が、顧客の選択肢を拡大するかどうかを判断するために、Microsoftの動きを調査すると述べていた。
Microsoftは仮想化技術ベンダーのKidaro Technologiesの買収を完了した。MicrosoftはKidaroの技術――同社はそれを「Microsoft Enterprise Desktop Virtualization」と改称する予定――を「Microsoft Desktop Optimization Pack(MDOP)」と組み合わせる予定である。MDOPは企業向けツールのコレクションであり、Windowsの配備と管理を容易化することを意図したものである。MDOPはSoftware Assuranceライセンス保有者のみに提供される。Microsoftは1年足らずでMDOPのコピーを650万本販売したと述べている。2009年前半にMDOPに統合される予定であるこの新たなKidaro技術は、企業の既存のあるいはカスタマイズされたアプリケーションを仮想化環境で新マシンを使って動作させることを可能とする。
仮想化といえば、今週Microsoftはまた、ハイバーバイザ技術「Hyper-V」のもうひとつのrelease candidate(Release Candidate 1)を出した。Microsoftは当初、「Windows Server 2008」の一部を成すHyper-Vの最終ビルドはWindows Server 2008自体より6カ月遅れで出荷される見込みだと述べていた。 しかし今ではHyper-Vの最終ビルドは予想より数カ月前に出荷されることになりそうだ。そしてわれわれがWindows Serverを話題にしている間に、Microsoftは最近、「Windows HPC(High Performance Computing)Server 2008」の「Beta 2」をリリースした。
筆者はZDNetのブログ仲間であるEd Bott氏そしてLarry Dignan氏と今週、「Windows 7」とそれについて入手可能な情報(ほとんど入手できないのだが)について雑談する機会があった。この会話は動画で記録されている:「Windows 7:The Information Lockdown」。
この記事は海外CNET Networks発のニュースをシーネットネットワークスジャパン編集部が日本向けに編集したものです。海外CNET Networksの記事へ