1時間なら1時間と時間を決めて、何度も何度もその曲を聞き、聞こえたままに書いてみるのです。そして、意味を考えながら聞きなおして精度を上げていく。最後に歌詞カードを見て答え合わせ。もう一度曲を聴いてみる。何度も何度も聞くと、どんどん理解度が上がっていくのが分かります。英文法の時と同じように、何度も何度も繰り返すことによって体が覚えます。そうすれば余裕ができます。歌詞であれば、最初は聞き取ることに精一杯ですが、次第に歌詞の内容がイメージとして感じられるようになります。歌詞の深い部分まで感じらるようになれば、大好きな曲がもっともっと好きになるかもしれませんね。
ディクテーションは集中力をつける格好のトレーニング方法です。TOEICリスニングセクションの過去問をディクテーション練習に使うのもいいでしょう。これなら過去問を最大限に利用できます。
その際は、自分が充分聞き取れる1つ上のレベルの問題を選びましょう。あまり難しすぎると長続きしなくなるからです。継続こそ力です。どうすれば継続できるのかを常に念頭に置きながら学習を進めていくことを忘れないで下さい。
ちなみに、筆者は大学生の時に友達と2人で、FENの5分間のニュースを課題に、毎日ディクテーション合戦をしていました。朝一でラジオのニュースを順番に録音、ダビングして相手に渡し、何度もテープを聞き込んでディクテーションします。次の日に答え合わせをし、多く間違った方が昼ごはんをおごるという遊びです。ニュースの英語がスラスラ聞けるようになっただけではなく、ボキャブラリーが飛躍的に伸びたことを覚えています。また、できるようになればなるほど楽しくなるのも特徴でした。
いかがですか? 意外と地道な勉強じゃないかと落胆していなければいいのですが。学問に王道なしとは良く言ったもので、「1週間で英語ができるようになる」といった類の勉強ではなかなか真の実力がつきませんし、すぐに壁にぶちあたります。ロジックを実践に生かすには、とにかく体に叩き込むことです。悩むより、まずは着実にスタートを切ってみてはいかがでしょうか。
目標設定として、まずは一度TOEICを受験してみましょう。勉強の成果が数字になると、励みにもなります。まずは全然勉強しないで受けてみて、その後の勉強の成果がどんな形で得点に現れるかを楽しむのも面白いでしょう。
TOEICには公式ホームページがあるので参考にして下さい。インターネットで試験の申し込みもできるので、考える前に申し込んでしまいましょう。申し込みをした瞬間から、1歩前進できるはずです。プレッシャーではなく、TOEICを楽しみましょう!
Peace out,
Eric

筆者紹介
エリック松永(Eric Matsunaga)
Berklee College of Music、青山学院大学大学院国際政治経済学研究科(修士)卒業。19世紀の米国二大発明家Graham Bellを起源に持つ米国最大の通信会社AT&Tにて、先進的なネットワークコンサルティングの領域を開拓。その後アクセンチュアにて、通信分野を柱に、エンターテインメントと通信を活用した新事業のコンサルティングをグローバルレベルで展開する。現在、通信業界を対象にした経営コンサルタントとして活躍中。