パンチャーの素早く正確な入力を支援:「InputMan for Java EE 1.0J」

冨田秀継(編集部)

2008-08-19 00:00

 グレープシティは8月19日、Java EEシステム向けの入力インタフェース構築用コンポーネント「InputMan for Java EE 1.0J」を発表した。1993年から提供していたWindows開発向けの「InputMan」のJava版ともいえる製品で、まずはパンチャーを多数抱える大企業向けに提供していきたい考えだ。

 InputMan for Java EE 1.0Jは、データを素早く正確に入力してもらうためのインタフェースを、システム側である程度準備するための製品といえる。

 半角カタカナのみ入力を受け付けるテキストボックスに全角のカタカナが入力されるなど、規定外のデータ入力はシステムの不安定要因となる。また、画面数が多くなればなるほど工数負担は増していく。

 InputManは、「テキスト」「マスク(郵便番号などの定型書式)」「日付」「数値」「リスト」「カレンダー」「電卓」の、7つのコンポーネントで入力を支援する各種機能を提供する。

 具体的には入力文字種を指定することで、規定外のデータを確定させずにクリアしたり、自動で変換するなどの動作を行うことができる。テキストボックスに半角カタカナを指定している場合は、ひらがなで入力されると確定せずに消去、全角カタカナでの入力は半角カタカナに自動で変換するなどと動作する。

 開発にあったっては、付属する専用のデザイナを利用する。デザイナでコントロールのスタイルや書式を設定し、JSPタグとして出力された設定情報をコピー、JSPのソースにタグを貼り付け、テストするのが一連の流れとなる。そのため、コードを書くことなく開発することが可能だ。

付属の専用デザイナで開発する 付属の専用デザイナで開発する

 データ入力業務を実際に担うパンチャーにとっては、指定されたテキストボックスにフォーカスするとIMEが自動でオンになるなど、手戻りの発生を防ぐ支援機能が提供される。こうした機能によって、パンチャーの作業効率を向上させることが可能だという。

文字種の指定やIMEモードの状態を設定することができる 文字種の指定やIMEモードの状態を設定することができる

 同社によれば、IME制御はWindowsアプリケーションでよく提供されてはいるが、ウェブアプリケーションではほとんど見られないという。

 同社エンタープライズツール事業部の大島章太郎氏は、ウェブアプリケーションでもWindowsアプリケーションと同等のことを行えると指摘。「Windowsアプリケーションでできていたことがウェブアプリケーションでできずに、あきらめていたユーザーへこの製品を勧めたい」と話している。

 価格は5台の端末で利用可能な開発ライセンスが47万2500円。運用サーバライセンスが73万5000円。9月24日から販売する。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    「デジタル・フォレンジック」から始まるセキュリティ災禍論--活用したいIT業界の防災マニュアル

  2. 運用管理

    「無線LANがつながらない」という問い合わせにAIで対応、トラブル解決の切り札とは

  3. 運用管理

    Oracle DatabaseのAzure移行時におけるポイント、移行前に確認しておきたい障害対策

  4. 運用管理

    Google Chrome ブラウザ がセキュリティを強化、ゼロトラスト移行で高まるブラウザの重要性

  5. ビジネスアプリケーション

    技術進化でさらに発展するデータサイエンス/アナリティクス、最新の6大トレンドを解説

ZDNET Japan クイックポール

自社にとって最大のセキュリティ脅威は何ですか

NEWSLETTERS

エンタープライズ・コンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]