ジュピターショップチャンネル--コールセンターの効率化で販売機会損失低減

宍戸周夫(テラメディア)

2008-12-11 08:00

10年間で50倍以上の成長

 モノが売れない時代と言われるなかにあって、売り上げを伸ばす業界がある。テレビ通販だ。その中でも驚異的な成長を見せているのが、通販専門の「ショップチャンネル」を運営する、同業界最大手のジュピターショップチャンネル(JSC)である。

 JSCの2004~2006年度の売上高は前年度比29~51%という驚くべき数字を達成。直近の2007年度の売上高は1023億円となっている。同社にとってはもちろん売上高1000億円突破は初めてであり、テレビ通販業界でも初の快挙だ。創業2年目の1997年度に売上高17億円というから、この10年間に50倍以上の成長を遂げたことになる。

 ショップチャンネルは、ケーブルテレビ(CATV)やデジタルテレビ、スカパー!、そしてBS放送などを通じて、ファッションからジュエリー、化粧品、インテリア用品などさまざまな商品を販売している。視聴可能世帯数は2007年12月末現在で2212万世帯。1週間に販売されるアイテム数は約700点を数える。

社名ジュピターショップチャンネル株式会社
設立1996年11月22日
所在地東京都中央区新川1-14-1国冠ビル
資本金44億円(2000年12月現在)
事業内容テレビを通じて行う通信販売事業
「ショップチャンネル」の運営を中心としたダイレクトマーケティング事業
従業員数758人(2007年12月末現在)
オペレーター数700人(2007年12月末現在)

 販売される商品は24時間完全生放送で紹介され、それに合わせて刻々と入る電話やウェブからの注文状況を瞬時にテレビに表示。「この商品はあと数点で販売終了」などの情報をテロップなどで流して購買意欲を喚起する。さらに「商品の裏側を見せて」というような視聴者からの要望にも素早く対応、テレビというメディアを通じてリアルタイムかつインタラクティブなショッピング環境を実現している。

コールセンターは生命線

 このリアルタイムでしかもインタラクティブという通販だけに、かかってくる電話の数も半端ではない。コール数は、平均的な日でも約5~6万件、多い日には約10万件、過去最高では18万件となっている。

 JSCではウェブからの注文を受け付けているが、売り上げの中心はやはり電話という。それだけにいかに多くの電話を受けられるか、顧客を待たすことなく注文を受け付けられるかが問われることになる。顧客からの電話を受け付けるコールセンターは、同社にとってまさに生命線と言える。

 しかし、意外にも同社は1996年に創業してから3年ほどの間は、自前でのコールセンターを持っていなかったという。インハウスでコールセンターを持ったのは1999年7月。この時日本アバイアのコールセンターシステムを採用している。

コールセンター1 JSC本社内にあるコールセンター

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