SAS Insutitute Japanは12月11日、サプライチェーンにおけるコスト構造を可視化し、全社最適化を支援する、「SAS Activity-Based Management」最新版の提供を開始した。
SAS Activity-Based Managementは、同社の経営管理・管理会計ソリューションの一部となる活動基準原価計算/管理(ABC/M)向けソリューション。共通費や間接費について、活動をベースに配賦を行い、顧客別や商品別などのコストや収益性の把握や原因の特定を行える。コストに関するデータを一元管理することで、従来のような生産工程のコスト削減だけではなく、サプライチェーン全体を通したコスト構造の把握、分析を可能にするという。
SAS Activity-Based Managementでは、データ収集、加工やコスト計算後のデータの分析、レポーティングに至るすべての機能をカバーする。また、人、活動、製品、サービス、チャネルによる深堀り分析や、コスト計算結果のタイムリーな分析を可能にするための多次元分析機能が含まれる。SAS基盤製品との統合によって、大容量データの高速な処理が可能だ。
SAS Institute Japan執行役員、ビジネス開発本部長兼プロフェッショナルサービス本部長の宮田靖氏は、特に日本の製造業や流通業において、原材料費の高騰や消費の低迷といったプレッシャーの高まりから、競争力強化を目指したコスト・収益構造の把握が必要不可欠になっている点を指摘。一方で、組織の複雑化や商品・サービスの多様化などによって、そうした構造が把握しにくい状況になっているという現状に触れた。SAS Activity-Based Managementによって、コストとビジネスプロセスの関連づけを明確にし、サプライチェーン全体を通したコスト構造の把握や、複数の業務プロセスにまたがる全社最適化を実現することにより、企業の抱える課題の解決を支援できるとする。
SAS Activity-Based Managementの参考価格は、最小構成の1000万円より。