日立コンサルティングは7月23日、SAPジャパンと6月23日に協業契約を締結したと発表した。協業によるサービスとして、まずは国際会計基準(IFRS)対応で求められる連結会計管理のコンサルティングサービスを提供する。
両社は今後、IFRS対応サービスをはじめ、グローバル人事改革、製造業や社会インフラ業界などに向けた設備管理サービス、建設業界を対象とした建設会計サービスの4分野でサービスを提供していく。
日立コンサルティングは6月1日からIFRS対応サービスを提供しているが、SAPとの協業では「SAP BusinessObjects Financial Consolidation」と、「SAP ERP(FCM New GL)」を活用。グループ各社の財務情報を収集して行う連結会計処理をIFRSに対応させるほか、決算早期化を実現することでサービス強化を図りたい考えだ。
グローバル人事改革コンサルティングサービスは、事業展開のグローバル化やM&Aなど経営環境の変化に柔軟に対応できる人事制度を構築するサービス。日立コンサルティングの人事コンサルティングに、「SAP ERP(HR)」の機能を加えて展開する。
設備管理コンサルティングサービスでは「SAP ERP(EAM)」を活用し、多額の設備投資を必要とする製造業、電力、ガス、水道事業における設備の稼働率向上と適切配置を統合的かつ戦略的に支援していく。
今回の協業について、日立コンサルティングでは、同社のビジネスコンサルティングサービスと、日立グループが構築、運用するSAPソリューションのSIビジネスによるシナジーにも期待しており、2012年度までにSAP関連ビジネスの人員を200名体制とし、50億円の売上を目標にしている。