Microsoftのチーフソフトウェアアーキテクト、Ray Ozzie氏が、新しいラボ「Future Social Experiences Labs(FUSE)」を立ち上げた。ソーシャルコンピューティングにフォーカスしたものだ。
82人体制のFUSEを率いるのはゼネラルマネージャのLili Cheng氏だ。FUSEは、Cheng氏のMicrosoft Research(MSR)クリエイティブシステムグループ、それにOzzie氏の下で開発を進めている2つのラボ(ワシントン州レドモンドにあるRich Media Labsとマサチューセッツ州ケンブリッジにあるStarup Labs)が融合したものとなる。Microsoftによると、Cheng氏は引き続きレドモンドを拠点とするという。

Microsoftは、FUSEが現在そして将来進めるプロジェクトの詳細について、情報を公開しなかった。以下がMicrosoftの公式コメントだ。
FUSE Labsチームは、最新のソーシャル、リアルタイム、リッチメディアアプリケーションとサービスの可能性を追求する。既存製品の付加価値として提供するかもしれないし、単一の製品としてリリースするかもしれない。1人のリーダーとミッションの下でチームを組み合わせたFUSE Labsは、フォーカスを絞り込み全体的なアプローチをとる。大きなインパクトを達成できるとRayは考えている。
Ozzie氏は、最新のラボについて米国時間10月8日に社内向けに発表した。
Cheng氏はこれまで、さまざまなMicrosoftの研究プロジェクトと商用製品の開発に関わってきた人物だ。「Windows Vista」向けユーザーエクスペリエンスチームも率いており、その前には、MSR内のソーシャルコンピューティンググループを受け持っていた。このグループは、「Wallop」「VChat」などのプロジェクトを開発したグループだ。
アップデート:Ozzie氏が米国時間10月8日付で社員に送った電子メールで、ラボの目的についてもう少し詳しく説明している。
“ソーシャル”という概念が関係するシナリオは無数にあり、コミュニケーションとコラボレーションを超えて発展している。そして、レジャーとエンターテインメント、生産性とチームワーク、OSそのものの利用を拡大するエクスペリエンスなどの分野で、われわれの顧客とわれわれの事業に重要なエクスペリエンスをまったく新しいものに変えている。
この3つのグループを組み合わせ、共有における“ソーシャル”、リアルタイムにおける“ソーシャル”、検索における“ソーシャル”、クラウドと3つの画面、それにすべてのデバイスにおける“ソーシャル”の各分野でスキルとコードを固めていく。
Rich Media Labのゼネラルマネージャ、Kostas Mallios氏は、Ozzie氏の組織内のインキュベーションプロジェクトの開発責任者となり、引き続きOzzie氏に報告する。Starup Labsのマネージングディレクター、Reed Sturtevant氏はMicrosoftを退社する。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ