キヤノンソフトウェアと電通国際情報サービス(ISID)は10月16日、「Visual Basic」(VB)で開発された資産をウェブアプリケーションに移行するウェブ化マイグレーションで協業することに合意したと発表した。
現在、多くの企業システムで利用されているVB 6.0は2008年4月にサポートが終了しており、今後も使い続けるリスクが問われるようになっている。その一方でVBで開発されたアプリケーションのウェブ化は、ファンクションキーなどブラウザで表現しきれない画面操作性をいかに確保するかが大きな課題になっているという。
こうした課題の解決策として現在注目を集めているのが、ブラウザで実行可能なリッチインターネットアプリケーション(RIA)を開発できる「Adobe Flex」、さまざまなOS上で動作するブラウザレスのランタイム「Adobe Integrated Runtime」(AIR)とされている。
今回の両社の協業は、VBで開発されたアプリケーションの画面をAIR/Flexに変換するツールである「Coraleef」(ISID提供)と、キヤノンソフトが提供する「Web Performer」を組み合わせる。
Coraleefは、金融機関の業務アプリケーションなどですでに実績がある開発ツールであり、対象を画面の変換に絞っているのが特徴という。データ処理のロジックはWeb Performerを利用する。この2つを組み合わせることで、画面変換の手順がシンプルになるとともに効率よくAIR/Flexへの移行が進むとしている。Web PerformerとCoraleefを活用したウェブ化マイグレーションはキヤノンソフトが一括して提供する。
Web Performerの標準価格は、SE版が280万円から、開発クライアントが20万円から、Flexオプションが80万円から。Coraleefの標準価格は100画面までで50万円から、となっている(価格はいずれも税別)。