Microsoftの幹部は現地時間11月9日、ドイツ・ベルリンで開幕した「TechEd Europe 2009」のオープニング基調講演にて、エンタープライズサーバ製品の新機能を紹介した。
この数カ月、Microsoftのマーケティング、広告活動の多くが「Windows 7」に注がれてきたが、今週、フォーカスはサーバ側にあたっている。Windows 7と同じコードを利用するサーバOS「Windows Server 2008 R2(WS2008R2)」は優れた機能を多数備えているが、ITプロにまだよく知られていない。知れば、興味が沸くだろう、とMicrosoftは述べている。
Microsoftはこれまで、Windows 7と併用時にITプロに重要なWS2008R2の新機能として、「Hyper-V」のライブマイグレーション、ブランチオフィスキャッシュサポートの強化(「BranchCache」)、VPNなしのリモートアクセス(「Direct Access」)などを紹介してきた。だが、WS2008R2は100以上の機能がある。そこで先日、Microsoftに新機能の中から知られていない重要な機能として上位10個を選んでもらった。スライドショーを作成したので、ぜひご覧いただきたい。
Microsoftが1カ月前に述べているように、顧客は「Exchange Server 2010」の配信を11月9日より開始できる(Exchange Server 2010は10月にRTMとなっている)。Microsoftは同日、「Forefront Protection 2010 for Exchange Server」をリリースしたことも発表した。また同製品を補完する、Microsoftがホスティングする新しいForefrontサービス(オンプレミスのメールボックスをスパムやマルウェアから保護する)もある。
Exchange Server 2010は64ビットのみのリリースとなる。最新の統合電子メールアーカイブ機能、ボイスメールのテキストプレビュー表示、最新の“カンバセーション・ビュー”、カスタマイズ可能なコールルーティングメニュー、電子メールの過失を防ぐ“MailTips”などを特徴とする。さまざまなウェブブラウザに対応する「Outlook Web Access」(「Outlook Web App」として知られている)も含まれている。
Microsoftは当初、TechEd Europeにて「Office Mobile 2010」を披露することにしていたが、直前にこのトピックをアジェンダから取り除いている(Office Mobile 2010は、米ロサンゼルスで11月16日に開催する「Professional Developers Conference(PDC)」で登場するのではないかと予想する)。
MicrosoftはTechEd Europeの基調講演とQ&Aで、顧客はWindows 7、WS2008R2、Exchange Server 2010、その他のMicrosoftの最新製品の実装をすぐに開始すべきだと強調した。Microsoftはこれらの製品の実装に着手した企業の事例を公にして、このメッセージを強調している。
アップデート:Directions on MicrosoftのRob Helm氏が11月9日、Exchange OnlineユーザーはExchange Server 2010機能を「少なくとも数カ月は」利用できないとTwitterで述べた。Microsoftに聞いてみたところ、以下のような返事をもらった。
Exchange Onlineは、四半期毎に新機能が加わりアップデートされる製品だ。われわれはExchange 2010を来週ローンチし、その後Exchange Onlineのアップデートプロセスを開始する。Microsoft Online Servicesが顧客に提供される時期は来年と見込んでいる。顧客はオンプレミスアップグレードのように時間とエネルギーを注ぐ必要はなく、ユーザー向けに新機能にアップグレードするタイミングを自社で決定できる。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ