日立ソフトウェアエンジニアリング(日立ソフト)は、物理サーバ環境から、同社の統制IT基盤提供サービス「SecureOnline(セキュアオンライン)」が提供する仮想環境(VMwareベース)への移行をサービス化し、「SecureOnline P2V 移行サービス」として2010年1月4日より販売を開始すると発表した。
同社では近年、サーバ台数を減らすことによる購入費、電力、設置場所、ハードウェア保守費等のコスト削減ニーズが高まっているほか、ハードウェアの更改に伴うシステムの延命ニーズ等により、仮想環境へのサーバ移行が注目されているとする。
同サービスを利用して、企業が物理サーバから仮想サーバへのP2V(Physical to Virtual)移行を行うことで、構築時には、ハードウェアやネットワークに関する設計や構築実作業が不要、リソース増強が容易になるといったメリットがあるとしている。また、運用時においては、ハードウェア保守やハードウェア管理業務、ハード障害対応が不要となるとしている。
日立ソフトでは、2007年1月から、SecureOnlineを開始しており、これまでに顧客の本番業務システムについて、30プロジェクト、200サーバにおよぶP2V移行案件を手がけてきたという。今回のサービスは、これらの実績をもとに、移行手順や移行時間の見積方法、ヒアリングシート、移行時に発生する問題とその対応方法等をガイドラインとして整備した上で提供するものとなる。
SecureOnline P2V 移行サービスには、ヒアリングシートへの回答を元に移行の可否判定や手順検討を実施する「アセスメントサービス」、アセスメントの結果に従い、同社の技術者がオンサイトで物理サーバのクローニングを行う「クローニングサービス」、ユーザー自身でクローニングを行う際のサポートを行う「クローニングサポートサービス」、サーバ単位でSecureOnline仮想マシンへのインポートを実施する「インポートサービス」という4つのメニューが用意されている。
各サービスの標準価格は、アセスメントサービスが、サーバ5台までの場合に15万7500円より。クローニングサービスが、1サーバあたり10万5000円より。クローニングサポートサービスが、1日あたり5万2500円より。インポートサービスが1サーバあたり5万2500円より。インポートサービスのみ必須で、他の3つのサービスはオプションとして提供される。
日立ソフトでは、このサービスにより、今後年間50社のP2V移行を目指すとしている。