情報発信が「企業体質の強化」につながる
ループスでは、Twitterの活用をさらに拡大することを目的に、世界中のソーシャルメディアに関する情報を収集し、いち早く社員と顧客に情報発信するサービスとして「Looops Trends」の外部公開も準備している。早ければ3月下旬にリリースする予定だ。
これは、同社メンバーのプロフィールやTwitterのポスト、ブログ、執筆したコラムなどへのインターフェースとなるサービスで、閲覧者はその内容について評価やコメントができる仕組みだ。
「このサービスで我々が重視するのは、継続的に品質の高い情報選択を行うことができる体制や意識であり、かつてのソーシャルブックマークをさらに厳選、向上させたものだと考えてほしい。このサービスの狙いには、情報発信力の強化がある。顧客にとって、ソーシャルメディアに関することであれば、すべてこのサイトで最新情報が得られるというものにしたいと考えている。また、社内に向けての目的としては、情報を恒常的に蓄積する習慣や情報蓄積と同時に知識を共有すること、また社員それぞれが取り組んでいる重点テーマにおける知見を高め、スター社員を育成することなど、企業体質の強化を目指している。その延長線上には、業務提携メンバーの発掘を推進し、その充実を図ることがある」(福田氏)
ここでの業務提携メンバーを同社では「フェロー」と呼ぶ。その対象としては、ソーシャルメディアの特定分野での見識に卓越し、同社と協調して事業活動を実践できる人材だという。フェローは、現在2名。すでに同社のプロジェクトやLooops Trendsのデータベス作成等にも参加しているという。
斉藤氏は「ループスのコアコンピタンスは、ソーシャルメディアに関する世界中の最新情報を常にデータベース化して活用していくことだ。これを対外的にも公開し、情報をコアとして対話ができる場の提供を行っていることが特長となっている。その循環の中から、ソーシャルメディアの活用に関する仕事がループスには集まっているということも大きな価値となっている」という。一方で、海外のソーシャルメディアの状況などをつぶさに調査している人も、なかなかその見識や情熱を生かす環境は少ないのが現状だという。逆に、「にわかソーシャルメディア・コンサルタント」のレッテルを貼られてしまいかねない状況でもあるという。
「ループスは過去4年、SNSに関する実績を積み上げてきた。ループスの事業モデルでいうフェローには、ひとつの仕事を受けた人がほかの仕事を受けてはならないなどの囲い込みの発想はない。当社は、フェローとしてソーシャルメディアの知見を持つ人にプロジェクトに参加してもらうことにより、顧客に対する提案をさらにレベルアップしたいと考えている」と斉藤氏は言う。フェローについては、Looops Trendsの提供を機会に今後、5人から10人への増強を考えているという。