日立情報システムズ(日立情報)は、地球温暖化防止への取り組みを支援する環境データセンターサービス「eCOOL」の第2弾として、地球環境に配慮したデータセンターの構築、運用サービスを、3月末より開始すると発表した。
日立情報では、仮想化技術の適用やデータセンター設備の省電力化、空調効率改善対策を中核にした「環境データセンター構想」を 2007年から推進し、地球環境に配慮したITサービスのノウハウを蓄積してきたという。一方で、2009年には日立製作所の「モジュール型データセンタ」を活用した環境モデルセンターを自社保有の湘南センタ内に構築し、省電力、省スペースなデータセンターの構築、運用の実証実験をしてきたという。
モジュール型データセンタは、サーバやストレージ装置などのIT機器を搭載したラックや冷却装置などを、小規模なひとつの「モジュール」内に、機器稼働効率が最大となるよう配置し、システム環境を構築するソリューション。ユーザーの必要に応じて柔軟にデータセンターの拡張が可能である点が特徴となる。
今回、構築、運用サービスを開始する環境配慮型データセンターは、IT機器の高性能化に伴う発熱量増加や高集積化による電力増加により、データセンターの省電力、熱対策へのニーズが高まっているなか、自社で培った経験とノウハウを投入し、モジュール型データセンタを活用して省電力、省スペースのデータセンタをユーザーのオフィス内に構築するサービスだという。同サービスでは、データセンター構築前の環境診断クリニックから設計、構築、運用までワンストップで支援し、ユーザーのITシステムの省エネルギー化推進と設、・運用コストの削減を実現するとしている。
また、具体的なサービスとしては、データセンター設置場所の診断サービスや、既存のデータセンターを調査、分析してエネルギー効率を改善する「環境診断クリニックサービス」、モジュール型データセンタを活用して、省電力、省スペースのデータセンターを短期間で設計、構築する「設計・構築サービス」、日立情報独自のノウハウを活かした遠隔運用システムにより、ユーザーのデータセンターを遠隔運用する「運用サービス」を提供する。