野村総合研究所(NRI)は4月6日、資産運用会社向けトータルソリューション「T-STAR」のオプション機能として、資産運用会社のレポート作成業務を支援する「T-STAR/ReportAssist」を7月1日より提供すると発表した。
7月は「金融商品取引法」に係る内閣府令等の改正法の施行に伴い、投資信託の交付目論見書の表記が簡素化、標準化される。NRIでは、新しい投信交付目論見書を資産運用会社が作成する業務を支援するため、自動データ接続と編集機能を備えたT-STAR/ReportAssistサービスを提供するとしている。
これまでの投信交付目論見書は数十ページに及び、資産運用会社で作成するにあたっては、情報の収集や検証に多くの人手と時間を要していた。これに対し、T-STAR/ReportAssistによる投信交付目論見書作成支援サービスは、運用実績ページの自動作成や、レポートの作成、ユーザー自身による修正、データの一元管理などができ、資産運用会社の業務効率化を支援するとしている。
具体的には、自動製版技術による運用実績ページや各種図表データの作成および更新、「Adobe InDesign」によるデザイン性の高いレポート作成などが可能。また、ユーザー自身でレポートのデータや文言の修正もできるという。さらに、レポートとファンド間で共通に利用するデータを一元的に管理することで、元のデータや文言を修正すると対応するファンドのレポートで修正が必要となる箇所すべてに変更が反映されるという。
ただし、T-STAR/ReportAssistはT-STARのオプション機能であるため、利用にあたってはT-STARソリューションを導入する必要がある。また、レポート修正機能を利用する際には、別途「Adobe InCopy」の購入が必要だ。
NRIでは、新投信交付目論見書をはじめとして、T-STARをファンドの運用報告書や有価証券報告書、投資顧問会社の顧客向けレポートなどにも順次サービスを拡大していくという。また、資産運用会社と投信販売会社間での交付目論見書に関するSTP(Straight Through Processing)サービスにも接続していく予定だとしている。NRIは今後、投信会社50社以上へのT-STAR/ReportAssist導入を目指すという。