電通国際情報サービス(ISID)は基幹システムの再構築にあわせて帳票運用環境を刷新、ウイングアーク テクノロジーズの帳票基盤「Super Visual Formade(SVF)」とキヤノンマーケティングジャパンの個人認証印刷システム「Personal ListPrint for MEAP」を連携させている。ウイングアークが4月6日に発表した。
刷新された帳票システムは2009年4月から稼働しており、現在、ISIDとグループ企業3社で展開され、約2000人が利用している。約80台のプリンタや複合機に接続されており、帳票出力に使っていたオフコン専用プリンタは廃止されている。
ISIDは受発注や請求など各業務システムを順次構築してきたが、さまざまなアーキテクチャで開発されているために、システム管理の作業負荷が問題となっていた。またグループ企業の急激な増加により、グループ企業も含めた業務の一元化が望まれていた。ISIDはシステム管理の効率化とIT統制の確立を目的に、業務システムを統合、アーキテクチャを統一した基幹システムを再構築している。
基幹システムから出力される帳票は、1枚の単票帳票から数百ページにもなる管理帳票まで、管理部門だけで月間3万部程度になっていたという。再構築前は、オフコン専用プリンタに帳票が一括で出力され、仕分けして各部門に配布していたために、担当者に届くまでに作業工数と時間がかかっていたという。
新しい帳票システムは、70種類におよぶ帳票をSVFで開発し、帳票をPDF化してPCから確認、閲覧できるようになっている。Personal ListPrint for MEAPと連携することで、ICカードでの認証基盤を経由して、帳票を手元のプリンタや複合機から安全な環境で印刷できるようになっている。紙出力が削減されたほかに、システム管理の作業負荷も軽減され、エンドユーザーの要望にも短期間、柔軟に対応できるようになったことで、業務の生産性が向上したとしている。
ISIDは、SVFがPDF出力できるほかに、プリンタに依存しない帳票システムを構築できる点を評価しているという。また、基幹システムはJavaで構築されていることから、Javaに対応していることも重要だったとしている。