Microsoftが、インキュベーションプロジェクトとして開発を進めてきた次世代タブレット「Courier」の開発を中止した。
米国時間4月29日、Gizmodoが最初にMicrosoftの決定を報じた。同社バイスプレジデントのFrank Shaw氏はわたしにも、Gizmodoに送ったのと同じ以下の声明文を送ってくれた。
Microsoftはいつでも新しいアイデアをみて、評価、検証、インキュベーションしている。生産性と想像力を支援するような新しいフォームファクタと自然なユーザーインターフェースを開発する、これはわれわれのDNAだ。Courierプロジェクトもこのような取り組みの良い例となる。将来の製品で利用するために評価される可能性はあるが、いま現在、そのようなデバイスを作成する計画はない。
このタイミングにちょっと驚いている--Microsoftはつい最近、New York Timesに対し、Courierは2011年以降に市場投入を目指して開発が進められているという、この数カ月間わたしが耳にしていたうわさを肯定したばかりなのだ。
Courierの初期モックアップによると、同端末は“ステロイド版のFranklin Coveyのプランナー手帳”のようなものを目指していたようだ。最高エクスペリエンス責任者のJ Allard氏が開発を主導していると予想されていた。
Courierはインキュベーションプロジェクトだった。つまり、Microsoft Researchのプロジェクトよりは商用化に近い段階にあったが、製品化パイプラインにあったわけではない。
Microsoftはこれまでも--今後も--多数のインキュベーションプロジェクトを並行して進めている。「Midori」はその1つだし、「NetDocs」--「Office Web Apps」の先駆者で、2000年代前半に停止したプロジェクト--もそうだった。
それでもわたしは、Microsoftが将来、Courierの一部技術を何らかの形で商用化するのではないかと期待している。「Windows 8」や「Windows 9」の一部として復活する、なんて可能性もないわけではない。
Microsoftは、Courierインキュベーションプロジェクトの停止の理由についてコメントしていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。原文へ