オラクル、IFRS見据えた連結決算業務の早期化支援アプリ群を提供

田中好伸(編集部) 2010年07月14日 16時29分

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 日本オラクルは7月13日、企業グループの連結経営管理を強化するアプリケーション製品群「Oracle Hyperion Financial Close Suite」の提供を開始したことを発表した。最小構成価格は1000万円からとしている。

 今回のFinancial Close Suiteは、同社の経営管理基盤製品群「Oracle Hyperion Enterprise Performance Management System(Oracle EPM System)」を構成する製品になる。Financial Close Suiteは、(1)「Hyperion Financial Data Qualty Management」(2)「Hyperion Financial Management」(3)「Hyperion Disclosure Management」(4)「Hyperion Financial Close Management」――の4製品で構成される。

 Financial Close Suiteは、連結決算業務の早期化や経営高度化を実現するために、連結決算業務のプロセスを自動化するとともに、業務の管理を強化することを打ち出している。

 連結決算業務は通常、グループ各社が単体決算を作成してから、親会社がそれらのデータを収集し、そこから連結決算を作成して(この段階で内部管理用のレポートも作成される)、実際に企業外に開示という段階を経ることになる。

連結決算業務にはさまざまな課題

 日本オラクルの箕輪久美子氏(EPM/BI事業統括本部ビジネス推進本部ビジネス推進部長)の説明によると、グループ各社(個社)から親会社へのデータ収集は一般的にExcel形式でデータを送ることになるが、この段階ではExcelの収集シートに対して入力の手間がかかるという課題が存在するという。また、親会社でデータを収集する際には、コードの組み替えやセグメントの配布などのデータを作成する際の負荷がかかることもあり得る。

 親会社で収集されたデータは、精度が均一に取れていないという課題も存在するとしている。収集されたデータに対してはそれぞれの個社に問い合わせをする必要があったりもする。加えて、収集段階では、収集の状況がどれだけ進んでいるのか管理する必要もあるだろう。

 データの収集が終わってからのレポーティングや連結財務諸表の作成では、開示資料のもととなるデータが散在することになり、財務諸表の品質に問題があると見なされることもある。加えて、レポーティング作成では、なぜそのような実績になったのか分析する必要があるが、それらの要因分析に時間がかかるなどの課題も認識されている。

 連結決算業務には、プロセス上の課題が現段階でもこれだけ存在しているが、これが国際会計基準(IFRS)を適用した際には、より大きな課題が大きくなると箕輪氏は注意を呼びかける。IFRSでは原則主義ベースであるため、企業がどのような会計基準であるかを説明する必要がある。この事情から、IFRSが適用されると、開示される連結財務諸表は、従来と比べて3倍もの注記情報を掲載することもあり得ると指摘されている。

 IFRSが適用されるとなると、収集されるデータのボリュームは増加することが容易に考えられている。現状の連結決算業務に存在する課題が消えるわけではなく、取り扱うべきデータが増加することでますます連結決算業務は大きな課題になり得るのである。

 先に挙げたような課題を抱えた連結決算は、「IFRSが適用されると開示書類の質の問題ともなりかねなく、開示報告書の不備や遅延で企業価値を棄損する可能性さえあり得る」と箕輪氏は警告する。今回発表されたFinancial Close Suiteは、IFRS適用を見据えて、そうした課題を解決できる「究極の答え」と日本オラクルの関屋剛氏(EPM/BI事業統括本部長)は説明する。

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