#4:高可用性設計
AppleのエンジニアはSnow Leopard Serverの設計において、高い可用性を実現することに成功している。このため組織は、このプラットフォームが提供している自動復旧機能や、ファイルシステムのジャーナリング機能、RAID機能、稼働時間を保証するクラスタリング機能(電子メールサービスのクラスタリングサポートを含む)といったものから利点を享受することができる。また、運用継続性は、イメージのキャプチャリングや配備、あるいはrsync、ditto、tar、asrによるバックアップやTime Machineを用いた基本的なバックアップと復元のサポートによってさらに向上している。
#5:ディレクトリサービスに対する幅広いサポート
ユーザーやグループ、そしてそういったものに必要となる権限を管理するディレクトリサービスは、企業の規模にかかわらず組織内の重要なインフラストラクチャとなっている。Snow Leopard Serverには、Open Directory(OpenLDAPやKerberos、SASLに対応している)や、Windows NT Domain Services(Samba 3を使用している)、バックアップドメインコントローラ(BDC)、RADIUSといった既存のディレクトリサービスや認証テクノロジに対する幅広いサポートが含まれている。
#6:クロスプラットフォーム互換性
Snow Leopard Serverは、数多くのディレクトリサービステクノロジをサポートしているため、他のネットワークOSとの統合も容易になっている。ビジネス上の理由で特定のコンポーネントを実行するために昔からあるプラットフォームやWindowsプラットフォームを未だに必要としている組織であっても、Mac OS XをネットワークOSとしてゼロから配備し直す必要もなければ、過去のITインフラや投資を放棄する必要もないのである。Snow Leopard Serverが一般的な標準やプロトコル(SMTPやPOP、SSL、AFP、SMB、CIFS、IPP、DNS、DHCP、NAT、VPN、SSL、WebDAV、MySQL他多数)をサポートしていることにより、このプラットフォームはWindowsやLinuxといったさまざまなプラットフォームとの互換性を有しているわけだ。
#7:共同作業の行いやすさ
電子メールは、今日において既に必要不可欠なツールとなっている。また、組織はチーム用サイトやインスタントメッセージング、モバイル通信、カレンダー共有といった機能の採用を推進している。Snow Leopard Serverでは、ソフトウェアパッケージやライセンスを追加することなく、インストール直後の状態でこういったテクノロジがすべてサポートされている。iCal Server 2によってカレンダー共有、および打ち合わせやイベントの調整のための機能が提供される。そしてWiki Server 2によって、カスタマイズ可能なWikiのウェブサイトを使用したチーム間のコミュニケーションと協調作業が支援される。またMobile Access Serverにより、リモートユーザーは一元管理されている企業のリソースに対するセキュアなアクセスを手にするとともに、iChat Serverによってインスタントメッセージングがサポートされる。