富士通は11月8日、ブライダル事業を展開するエスクリが、富士通が提供するSaaS型ビジネスインテリジェンス(BI)サービス「SAP BusinessObjects BI OnDemand」を採用し、共同で多次元分析システムを開発したと発表した。同日より運用を開始している。
同システムの構築にあたっては、オフショアを活用し、SAPの専門スキルをもつ福建富士通信息軟件有限公司が開発を担うことで、1カ月半という短期間、従来の約半分の開発コストで、経営情報分析を行える仕組みを実現したという。
エスクリは同サービスにより、全国6施設の営業情報や運営情報、全社の事業計画、経理実績などの情報を多次元分析することで、経営状況の可視化を行い、全社の戦略策定、経営判断、各施設の現場マネジメントの実現などを行えるようになるという。
エスクリは、式場の新設やワンストップサービスの拡充により、急速に事業を拡大。そのため、各施設における営業の進捗状況などを収集し、経営状況の全貌を可視化、分析することで、迅速かつ容易に経営状況を把握し、タイムリーな経営判断を行える仕組み作りが急務だったという。同社は、これを実現するため、富士通が提供する、SaaS型BIサービスであるSAP BusinessObjects BI OnDemand(Advanced Edition)を採用。既存の営業支援システム、会計システムで管理する全国6施設の営業情報や運営情報、全社の経理情報ならびに事業計画などの個々の情報を基に、経営情報の多次元分析を可能にするシステムを富士通と共同で開発した。
また、エスクリ独自のKPI(Key Performance Indicator)指標分析ツリーを設定することにより、常に変化する経営環境の鳥瞰や、問題発生時の因果関係追究と問題点の所在把握が可能になるという。さらに、各KPIの予実、予測、達成度などを多次元、多視点で分析することにより、即効性のある確実な戦略や施策の立案を行えるとしている。