サイベースは、国内証券会社向けのリスク分析サービス「執行リスク分析サービス」を、3月4日より提供すると発表した。
執行リスク分析サービスでは、証券会社のリスク管理部門および経営者を対象に、金融商品の売買執行時に発生するリスクの定量化と回避を支援する。証券会社以外の企業の経営者や、企業年金を担当するリスク管理部門などにも適用が可能という。
同サービスは、従来、ディーラーや担当者が蓄積したノウハウや勘に頼って行うケースが多かった執行時のリスク分析を、サイベースの高速データ分析プラットフォーム「Sybase RAP - The Trading Edition」およびリアルタイムデータ分析を行う複合イベント処理(CEP) 技術を活用して実施するもの。
メニューとしては、2010年の市場データと注文、約定データをもとに、分析対象となる100銘柄の中から選択された銘柄、その執行株数、売り買いの別、リスク度合いを指定することで、執行戦略の策定、執行中の市場追随指示、執行後評価、記録蓄積を行う「初期分析」、上場株式を対象に執行戦略を策定する「執行事前分析」 、執行事前分析をもとに、市場で発注する際の指値とその変更を、リスク度合いを指定することによりモニタリングする「執行モニタリング」、執行事前分析の結果が執行戦略の策定に基づくものか、市場変動要因に基づくものかを定量的に評価し、執行モニタリングの結果を今後の執行のためのデータとして記録する「執行結果評価」などが用意されている。
同サービスを利用することにより、システムの刷新などによって日々高速化する金融市場の変動状況を瞬時に把握できるようになるほか、執行ノウハウをデータベース化して企業内に蓄積し、人に依存しないリスク分析を実現することが可能になるとしている。
価格は、初期分析が600万円より。その他のメニューは個別見積りとなる。