日本貨物航空(NCA)は自社の整備管理システムと米Boeingがネットワーク経由で提供する部品管理システムとを連携する企業アプリケーション統合(EAI)ソフトウェアに「DataSpider Servista」を採用した。アプレッソとアシストが2月16日に発表した。
NCAは、2005年8月から外部に全面委託していた運行管理と整備事業を自社で行うために、IT部門では航空会社の根幹を支える運行管理と整備事業に関連する重要なシステムをできるだけ短期間に開発しなければならないという課題に直面。そこで整備作業と使用する航空部品の情報を一元管理する整備管理システムに米国製パッケージを採用し、整備部品の適正在庫を支援する部品の自動発注の仕組みとして、Boeingがネットワーク経由で提供する部品管理システムの採用を決定している。
だが、両システムは、接続インターフェースや情報を認識するタイミングが異なるなど、例外処理が多く発生することから、システム間の自動連携が必要とされていた。今回採用されたDataSpider Servistaは、整備管理システムと部品管理システムの間でやり取りするためのデータの整形やファイル生成をする仕組みで活用されている。
DataSpider Servistaは、NCAの整備担当者が日々入力する整備作業報告書を、整備管理システムから毎日定時にXML形式で受信して、使った分の部品情報をCSVファイルに書き出してFTPサーバ上の所定のフォルダへ配置する、といった機能を担っている。部品管理システム側は、そのファイルを受け取り、ホストへ自動送信すると部品が自動的に発注される。
NCAは、整備に使用した部品や在庫、発注が常に整合性が取れた状態を、人手をかけずに維持できる体制を構築し、DataSpider Servistaの導入でオンタイムでのシステム稼働開始に成功したと評価しているという。また、システム間のインターフェースに加えて定期レポートの自動出力を自社で開発するなど、そのほかの仕組みにもDataSpider Servistaを活用している。