米Oracleは米国時間4月4日、企業向けデータ検出アプリケーション「Oracle Endeca Information Discovery」の提供開始を発表した。同ソフトウェアは2011年10月に買収を発表した米Endeca Technologiesが開発していた。
Endeca Information Discoveryは、データウェアハウス(DWH)やトランザクションシステム、ウェブの履歴、ソーシャルメディア、センサデータなどの企業の内部とファイアウォールの外部に存在する、さまざまなソースから構造化、半構造化、非構造化データの探索と分析を担う。
「Oracle Endeca Server」(旧「Endeca MDEX」)の上で稼働するEndeca Information Discoveryは、提示されたデータに基づいてモデルを自動生成する。モデリングを反復して行うことができる「model-as-you-go」というアプローチを採用することで、IT部門は従来のデータモデリングの負担から解放されるため、検出アプローチの展開と改善を短期間で行えるとしている。
Endeca Information Discoveryは、消費者向けの使いやすさを重視して、消費者のネットショッピングからユーザー体験を反映して生まれた唯一の分析技術とOracleは説明している。検索やインタラクティブ分析などの各機能に加え、分かりやすいユーザーインターフェースで、業務部門は特に訓練を受けることなく、企業内外のデータを探索、可視化できるという。
Endecaの技術は、品質保証関連データ分析、保険請求データ分析、犯罪情報分析、ソーシャルメディアのセンチメント分析など幅広いデータ検出アプリケーションとして活用されているとしている。
Endeca Information Discoveryは新しい問題や予想外の問題の高速探索が可能とメリットを強調、Oracleのビジネスインテリジェンス(BI)基盤ソフトウェア「Oracle Business Intelligence(BI)Foundation」での既知のデータリソース分析の信頼性をより高いものにできると説明している。Endeca Information DiscoveryはBI Foundationのメトリックとモデルだけでなく、既存のDWH、そのほかの半構造化、構造化データソースも活用できると説明している。
Endeca ServerとEndeca Information Discoveryは、分析専用機「Oracle Exalytics In-Memory Machine」上での動作が検証済みとなっている。4月4日から開催されているイベント「Oracle OpenWorld Tokyo 2012」で発表されたビジネスアナリティクス強化の一環になる。
Endecaは、先頃Hewlett-Packard(HP)に買収された英Autonomyのライバル企業。AutonomyはHPと買収交渉する以前にOracleと交渉していたといわれている。