米Oracleは米国時間4月4日、インメモリ型データ分析アプリケーションの「Oracle Manufacturing Analytics」と「Oracle Enterprise Asset Management(EAM) Analytics」を発表した。ビジネスアナリティクス強化の一環になる。
Manufacturing Analyticsは製造業向けのインメモリ型データ分析アプリケーション。業務マネージャーや製造アナリスト、サプライチェーン管理部門の上層部、製造コスト担当の経理担当者などが製造プロセスや在庫、製品品質に対するデータ分析を支援する。企業のバリューチェーン全体からデータを統合することで、製造業務の可視性を製造部門の全体に提供するという。
Manufacturing Analyticsを活用すれば、製造スケジュールやコスト、品質、サービスレベルなどを可視化して、作業指示情報や生産計画を関連付けて、作業指示のサイクル時間と作業指示の経過時間を短縮できるとしている。加えて、不適合と廃棄も分析して、原材料や完成品に対するデータ分析を深められるとしている。同ソフトウェアは「Oracle Discrete Manufacturing」「Oracle Process Manufacturing」「Flow Manufacturing」「Hi-tech Manufacturing Quality」「Oracle E-Business Suite(EBS) Manufacturing」と事前に統合されている。
EAM Analyticsは、企業が保有する設備資産管理を分析するインメモリ型アプリケーション。管理する設備を運用する上で必要な実質コストを把握するのに役立つという。設備の想定寿命を予測し、工場や機械、装置などの重要設備の整備コストを削減して、稼働時間を引き上げるための戦略を策定できるとしている。
EAM Analyticsを導入すれば、設備の系統を追跡して、整備、作業指示、在庫のコストを分析できるという。加えて品質分析やリソース分析も実行できるとしている。同ソフトウェアはOracle EBSの設備資産管理モジュール「Oracle EBS Enterprise Asset Management(EAM)」とIBMの設備資産管理ソフトウェア「IBM Maximo」と事前に統合されている。
Manufacturing AnalyticsとEAM Analyticsは、Oracleのビジネスインテリジェンス(BI)基盤ソフトウェア「Oracle Business Intelligence(BI) Foundation Suite」に基づいて事前に構築、統合された「Oracle BI Applications」に含まれる。BI Applicationsには他に「Oracle Financial Analytics」「Oracle Human Resources Analytics」、すでに発表されている「Oracle Supply Chain and Order Management Analytics」「Oracle Procurement and Spend Analytics」などがある。