日本IBMによると、2011年の売上高は8681億円、営業利益は987億円、経常利益で940億円、当期純利益は272億円となっている。2010年実績では、売上高が9377億円、営業利益は1282億円、経常利益は1242億円、当期純利益は773億円であったことに比べると減収減益。売上高では前年比7.4%減、最終利益では前年比64.8%減となっている。
しかも、2001年に1兆7075億円という過去最高の売上高を達成して以来、10年連続で売上高は下降しており、2011年の売上高はこの10年でちょうど半分になっているのだ。同様に営業利益や経常利益も半分。最終利益については5分の1程度となっている。
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これに対して、米IBMの業績は2001年には売上高が859億ドル、純利益は77億ドルであったものが、2011年には1069億ドル、純利益は159億ドル。この10年で売上高は約25%の上昇、純利益は約2倍という成長だ。そして、前年実績と比較しても売上高、純利益ともに7%増という成長率を維持しているのだ。
米IBMが成長を遂げる一方、日本IBMの売上高が半減したということは、当然のことながら、グローバルにおける日本IBMの影響力が低下しているのは明らかである。その中での外国人社長の就任という点では、これまでの社長人事とは、意味が大きく異なるといってもいい。
グローバルの中に位置付けられる日本IBMが、外国人社長によってどう変化するのか。
かつての日本IBMとは異なり、グローバルな経営手法を取り入れた組織へと、変化はますます加速することは容易に想像できる。それが、10年連続の売り上げ減少の歯止めにつながるのか。グローバル流の評価手法を用いれば、まずは初年度の業績がどうなるかを注目していいだろう。
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