(日本オラクル 関屋 剛 執行役員)
日本オラクルは5月10日、経営管理アプリケーション群の最新版「Oracle Enterprise Performance Management(EPM) System R11.1.2.2」を同日から提供すると発表した。関屋氏の発言は、その発表会見で、製品事業統括EPM/BI事業統括本部長として同製品事業を担当する責任者としての新製品への強い思いを示したものである。
日本オラクル 関屋 剛 執行役員
Oracle EPM Systemは、企業の事業戦略策定、目標設定、財務と業務の計画、決算業務と報告書作成を支援する機能を包括的に提供するアプリケーション群である。最新版ではデータ分析専用アプライアンス「Oracle Exalytics In-Memory Machine」への対応により、事業計画や予測における性能と精度の向上を実現し、大規模なデータの集計、分析やレポート作成にかかる時間を短縮できるようにしたという。
また、プロジェクトの予算計画を支援する「Project Financial Planning」や、財務データの整合性をチェックする「Account Reconciliation Manager」などの新機能を搭載。財務データの収集や連結決算処理における機能も強化され、複雑化する企業のグローバル経営をより簡便に実現することを支援するとしている。
さらに詳細な発表内容については、すでに報道されているので関連記事を参照いただくとして、ここでは協業パートナーによる最新版への取り組みをいくつか挙げておこう。
「グローバル視点での経営情報の可視化と活用については、製造業を中心にニーズが急速に高まっているが、国内外で豊富な実績を持つHyperion製品の最新版の登場により、顧客課題をより効率的に実現できると考えている」(TIS)
「当社はHyperion製品を中核とした予算管理などさまざまなソリューションを推進してきたが、今後も日本オラクルとの協業をさらに強化し、顧客企業のシステム構築から運用までのシステムライフタイムをフルサポートする」(SCSK)
このほかにも有力な協業パートナー7社が、今回の発表にあたってコメントを寄せていた。TISとSCSKのコメントを見ても分かるように、この製品群は従来のHyperion製品を中核としたもので、協業パートナーも実績を築いてきた分野だ。
だが、この分野に詳しい業界関係者によると「企業のグローバル化がこれからもっと広がる中で、こうした製品群が活用される潜在需要はまだまだある」とか。今後の動向に注目しておきたい。