もはや逃れられない英語漬け
グローバリゼーションの議論は、既に是非を問うレベルから、どう対処すべきかを個々人が考える段階に来ている。楽天やファーストリテイリングは社内公用語を英語にしてしまったように、もはや身近なところまでその現実は押し寄せている。
ロイターによれば、外国とのビジネスで最も良く使われている言語はやはり英語で、その比率は67%であるという。また、Harvard Business Review誌は、その5月号で「Global Business Speaks English」という記事を掲載し、英語を公用語化することのメリットと、その導入方法が議論されている。
しかし、このグローバリゼーションから来る英語公用語化の波を、個人の努力だけで乗り切るのもしんどい。そう、みんながしんどいと思えば、それをビジネスにしようという人たちが登場するのである。ということで、グローバリゼーションから派生した新しい味方を紹介したい。
強い味方
以前、PtoP翻訳サービス「myGengo」を紹介したことがあるが、ついにPtoP通訳サービスが現実となり始めた。このPtoP通訳サービスを提供するのは、「Babelverse(バベルバース)」。そのビジョンはこうである(訳は筆者)。
Our vision is the seemingly scienc-fictoinal idea of everyone being able to simply talk to each other in their respctive native launguages, and seamlessly understand each other.
(我々のビジョンは、一見サイエンスフィクションのようなアイデアであるが、誰もがお互いの母国語で話すだけで、お互いが理解できるようにすることである)
なんとも心強いではないか。バベルバースさえあれば、もはや英語の勉強は不要なのである。また、バベルバースは自社のサービスの特徴を以下のように述べている(訳は筆者)。
Making on-demand interpretation in any language easily accessible and affordable to everyone, at any time, and on any device.
(あらゆる言語におけるオンデマンド通訳が、いつでも、いかなるデバイスにおいても、全ての人に簡単に安く提供できること)
その仕組みはこうだ。バベルバースが認定した通訳者が、バベルバースの提供するシステム上に登録されており、通訳が必要な人は、通訳者をオンラインで選び、リモートで通訳をお願いする。つまり、今までのように、通訳者が会議室にやってきてとか、通訳ブースに入ってとかいうような考え方ではない。通訳者にはオンラインで参加してもらうのである。
例えば、海外にいて、相手に伝えたい要件が伝わらないという状況が発生したならば、スマートフォンからバベルバースの通訳者を選び、その場で伝えたいことを通訳者に同時通訳してもらう、なんていう使い方が出来る。いわば、パーソナルな通訳を常に連れて歩いているような感じである。