富士通は8月20日、アプリケーションサーバの新版「Interstage Application Server V11」の販売を開始した。Enterprise Editionの税別価格はプロセッサライセンスで280万円から。8月31日から順次出荷する。
新版では、スマートデバイス向け開発フレームワークの最新版である「jQuery Mobile 1.1.1」に対応。スマートフォンやタブレットでの迅速なページ遷移、長いページでのタップに対するレスポンス向上などを実現しているとし、より快適なユーザーインターフェースのアプリケーションを開発できると説明する。
V10でのJava EE 6に加え、最新の規約であるJava SE 7を用いてアプリケーションを開発できる。Java SE 7では、例外処理やリソース解放処理など、これまで以上に簡潔に記述できる。例えば、ファイル操作APIの追加で、従来Javaだけでは記述できなかったファイル操作に対応し、Java SE 6より開発生産性が30%向上していると強調している。
Java SE 7に対応する一方で、Java SE 6などの旧仕様による既存アプリケーションの動作も保証している。既存業務とJava SE 7での新規業務とが同一のアプリケーションサーバで共存するとともに、相互に連携できる。
既存業務に手を加えることなく、連携する新規業務を容易に追加でき、柔軟かつ段階的な業務集約が可能とメリットを説明する。同社によれば、Interstage Application Server V11は、複数世代のJavaやCOBOL、C言語で開発された業務アプリケーションを同時実行可能な、唯一のアプリケーションサーバという。
ユーザー企業の業務サービスの短期構築に向けて「スマートセットアップ」を強化。実行環境作成から業務アプリケーションの配備、データベース接続、業務の起動まで19の段階が必要だった一連の作業を1コマンドで実行できるという。作業の手順や設定が必要な項目は、適切にナビゲートされると説明する。