IT部門にビジネス感覚を持ってもらうには - (page 2)

Mary Shacklett (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 石橋啓一郎

2012-11-14 07:30

4.「ワークロード」ごとのチームを作る

 アプリケーションがITインフラ上で、異なるコンピューティングプラットフォーム、ネットワーク、CPU、ディスクを組み合わせた、統合されたビジネスの「ワークロード」として整理され、監視されるケースが増えている。ITスタッフも、ビジネスのワークロードの考え方に「統合」される必要がある。例えば、あるワークロードが事業部門の財務機能を支える会計システムとして定義されており、そのワークロードに問題があれば、データベース管理者も、ネットワーク管理者も、アプリケーションの担当者も、QAスタッフやヘルプデスクの人間も、全員が「ワークロードチーム」として事業部門に価値を提供するために動かなくてはならない。ITスタッフが専門と違う分野で仕事をすることは、仕事をこなすことにはあまり役立たないし、ITスタッフの最終的な事業目標である、システムを動かし続けるという仕事を遅らせるだけだ。これは、CIOやITマネージャーの腕の見せ所だ。多くのITスタッフは自分の分野に閉じこもって仕事をし、自分の専門についてだけ答えればいいという状況に慣れている(それを好んでもいる)。彼らがそれだけを考えていると、システムや事業全体の健全性について考えることがなくなってしまう。このIT部門の古い考え方は、変えていく必要がある。

5.IT部門の目標や成果を、すべて実際の事業に結びつける

 多くのCIOは、年末や定期的な機会に、全員を集めたITスタッフミーティングを開き、IT部門の戦略的なロードマップと、これまでの成果についてレビューする。CIOはそのミーティングで、実際の事業の分野まで議論を広げ、IT部門の成果がどのようにそれに貢献したかについても議論すべきだ。これは、IT部門に「ビジネスの考え方」を根付かせるチャンスだ。

6.事業部門主導でIT部門を動かす

 中には、事業部門が承認し、支持しない限り、ITプロジェクトを動かすことはないということまでやっている会社もある(例えばCaterpillarだ)。この戦略は、IT部門の仕事が必ずビジネスと結びついていることを保証する。これはまた、IT部門が事業部門に提供するプロジェクトやサービスの価値を直接的に説明できるようにする1つの方法でもある。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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