矢野経済研究所が2月4日に発表した調査結果によると、2012年のプライベートクラウドの利用率は11.4%という。2010年が3.3%、2011年が3.8%と低迷していたが、今回初めて2桁を超えている。
ここでのプライベートクラウドとは、自社のサーバを仮想化技術や自動化技術などで構築した環境を指しており、単なる共有サーバは該当しないと説明している。民間企業や自治体など572の法人にプライベートクラウドの利用率と関心を調査して、「利用中」が11.4%となっている。
「検討中」が6.1%、「関心あり(情報収集段階)」が21.6%となっており、これらを合計すると39.1%が関心を持っていることになる。一方で「関心なし」が38.9%、「わからない」が22.0%となっている。ユーザー企業の中でも特に大手企業が積極的にプライベートクラウド化を進めており、今回の伸びにつながっていると分析している。
IaaSとPaaSの利用率と関心を見ると、「利用中」が7.3%。「検討中」は4.3%、「関心あり(情報収集段階)」が19.8%となっており、合計した31.4%が関心を寄せていることになる。一方で「関心なし」が43.2%、「わからない」が26.4%となった。
IaaS/PaaSを利用している企業や団体は、2010年の1.9%、2011年の2.5%と比較すると、今回の調査では7.3%と大きく利用率が上昇している。だが、その伸びは4.8ポイントにとどまり、展開としては順調とは言い難い結果になったと説明している。
プライベートクラウドの関心と利用率
IaaS/PaaSの関心と利用率