ハードディスクはクラウドに
昔は、数Mバイトのストレージを足すのに数百万ドルかかった時代もあった。現在では、1ドルあたり1Gバイトほどで、超高速なSSDをPCに搭載することができる。ところが実際には、データをクラウドに置くことが多くなっているため、ローカルストレージに対する要求は小さくなりつつある。
クラウドストレージは、ゼロかほぼゼロに近いコストで数Gバイトの領域にアクセスできるものというイメージだが、クラウドストレージは単なる安いストレージ領域というだけではない。クラウドストレージは、複数のデバイス間でデータを同期するための便利なソリューションを提供してくれる。自宅やオフィスにおいてあったNASは、地球上のどこか別のところにあるリモートサーバ上のストレージ領域に取って代わられつつある。
小さいものが大きいものに
巨大なデスクトップPCや、膝を押しつぶしそうなノートPCのことは忘れて欲しい。小ささと軽さは品質の証だ。今では、コンパクトなオールインワンデスクトップや薄くて軽いノートPCが主流になっている。そういったデバイスを作ることが可能になったのは、主に部品の小型化によるが、電力効率も要因の1つだ。システムが電力を無駄に使うほど、稼働し続けるために多くのファンや冷却装置を要し、これらのハードウェアはかなりの空間を必要とする。
2000年になった頃のPCは巨大なものに見えたかもしれないが、そのカバーを開けてみれば、その体積のほとんどは単なる空気だ。その空気は、CPUとGPUなどの部品がオーバーヒートして、マザーボードの中央で煙を上げないようにするために必要なものだった。
最近のシステムは比較的コンパクトにまとめられており、中の無駄な空間は小さい。これによって、はるかに小さく、密度が高いものになっている。
シンプルなものが求められる
「Windows XP」時代のデスクトップPCやノートPCを見てもらえば、ポートやコネクタがたくさんあることに気づくはずだ。あらゆるPCは配線の塊であり、PCはより大きなハードウェアエコシステムの中心にあるハブであるべきだという考え方だった。
ポストPCデバイスでは、この複雑さは消え、無線LANとBluetoothを使った無線接続に頼ることになるだろう。
アップグレードは過去のものに
私が最初に技術にのめり込んだ理由の1つは、PCのシステムはアップグレード可能だということだった。安いシステムを買ってきて、数多くのアップグレードを施すことで、ずっといいシステムにすることができた。これは面白かったし、現在でも私は自分のPCをいじっては、自分の必要に合わせてシステムをチューニングしている。