PTC Live Global 2013

PTCのヘプルマンCEOが語る--製造業が直面する7つの外的要因と変革の方向性

鈴木恭子

2013-06-12 21:45

 PLM(製品ライフサイクル管理)を手掛ける米国PTCは、米国時間の6月10日から12日までの3日間、カリフォルニア州アナハイムにおいてユーザー向けコンファレンス「PTC Live Global 2013」を開催している。

PTCで社社長兼CEOを務めるJames E. Heppelmann氏
PTCで社長兼CEOを務めるJames E. Heppelmann氏

 期間中は世界各国から約2000人のユーザーやパートナーが参加し、150を超えるセッションやセミナーが開かている。初日のキーノートには、同社社長兼最高経営責任者(CEO)のJames E. Heppelmann(ジム・ヘプルマン)氏が登壇。「製造業の変革--製品とサービスの優位性で成功を得るために」と題し、製造業を取り巻く環境の変化について言及した。

製造業が直面する7つの外的要因

 冒頭、Heppelmann氏は、「今、製造業は7つの外的要因に直面しており、既存ビジネスからの構造改革を迫られている。製品を出荷し、従来のようなアフターサービスをしていればいいという時代は終わった」と語り、製造業を取り巻く外的要因について具体的に言及した。

 同氏が7つの外的要因として挙げるのは、「デジタル化」「グローバル化」「法規制(Regulation)」「パーソナライゼーション」「スマートプロダクト」「常時接続性(Connectivity)」「製品のサービス化(Product as a Service)」である。

 「デジタル化」「グローバル化」「法規制」についてPTCは、3次元CADソリューションの「Creo」や、PLMの「Windchill」、ALM(アプリケーション・ライフサイクル管理)の「Integrity」といった製品を提供している。これらの製品はデータ連携と統合化が進んでおり、同社の強みとも言える分野だ。

製造業を取り巻く7つの外的要因(概念図)
製造業を取り巻く7つの外的要因(概念図)

 今回、Heppelmann氏が強調したのは、「スマートプロダクト」と「製品のサービス化」を支える組み込みソフトウェアの重要性である。

 ソフトウェアを組み込み、ネットワークに接続されたスマートプロダクトは、従来の製品よりも、より高い付加価値を提供する。例えば、一部の自動車に組み込まれているセイフティ・システム(ソフトウェア)は、障害物を感知して自動的にハンドルを操作したり、自動車同士が接近し過ぎた場合に車間距離を保ったりといったことも可能にする。こうした製品は、開発の初期段階からハードウェアとソフトウェアの設計を同期させ、情報を一元管理したうえで製造することが不可欠だ。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  2. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  3. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  4. セキュリティ

    いま製造業がランサムウェアに狙われている!その被害の実態と実施すべき対策について知る

  5. セキュリティ

    VPNの欠点を理解し、ハイブリッドインフラを支えるゼロトラストの有効性を確認する

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]