日本オラクルは7月16日、中堅企業向けERP「JD Edwards EnterpriseOne」のインメモリアプリケーションを同日から提供すると発表した。ソフトウェアとハードウェアを一体化した「垂直統合型システム」を基盤に、価格情報や過去の受注情報といったデータをリアルタイムで処理し、売り上げや利益額の増加や効率的なプロジェクト管理の実施を支援する。
新製品はシステム基盤として、データベース専用機「Oracle Exadata」とアプリケーションサーバ専用機「Oracle Exalogic Elastic Cloud」を採用した。これにより、従来は時間のかかるバッチなどで集計、分析していた処理を、インメモリ技術によってリアルタイムで処理できるという。
アプリケーションを構成する製品は2種類。「JD Edwards EnterpriseOne In-Memory Sales Advisor」と「JD Edwards EnterpriseOne In-Memory Project Portfolio Management」だ。
前者は、受注情報や利益率、取引量に応じた製品単価といった情報を即時に提供する。これにより、既存顧客へのアップセルを仕掛けられるという。取引数量別単価の推奨情報、受注全体や個別受注単位での利益率といった情報も提供する。
後者は、プロジェクトマネージャーや意思決定者が、プロジェクトのコストや利益などの財務状況を迅速に把握するための情報を提供する。企業が取り組むすべてのプロジェクト情報を一元的に集計し、分析できるという。また、契約や請求などの情報とプロジェクト情報を連携し、プロジェクト別の財務状況を一元管理できるとしている。