Why is america so fat?
Why is america so great?
Why is america in debt?
Why is america the greatest country in the world?
これ、アメリカのGoogleサジェストで“Why is america”と入力すると検索候補として出てくる上位4つだそうである。自省的なものもあるが、“great”とか“the greatest country in the world”とか、さすがアメリカといった検索候補である。一方のイギリスは…。
Why is the uk weather so bad?
Why is the uk so expensive?
Why is the uk in debt?
Why is the uk called blighty?
いきなり“weather so bad”。問うたところで、もはや如何ともしがたいのに、それでも検索してしまう悲しさが伝わってくる。
これはNoah Veltmanという人が“Google Search Suggestions by country”というタイトルで公表しているものである。アメリカ、イギリス、カナダ、オーストラリア、ニュージーランドを対象にGoogleサジェストで、自国と他国に関する質問を入力したとき、どんな検索候補が出てくるかを調べている。
単純で誰でもできる調査だが、自国だけではなく他国について質問をしている点が面白い。つまり、先ほどの“Why is america...”や“Why is the uk...”という検索ワードを、それぞれの国だけではなく、他国のGoogle検索エンジンに入力して何が候補に挙ってくるか調べたのである。
Googleサジェストでは、利用者が入力した頻度の高い検索ワードが表示されると言われている。もしその通りであるならば、例えばGoogle UKの検索ワードで“Why is america...”と入力すると、イギリス在住の人たちがアメリカについて抱く疑問のうち、上位にランクされるものが表示される。つまり、それぞれの国の居住者が他国をどう思っているのかが明らかになるわけだ。
例えば“Why is the uk...”とくると、同じイギリス連邦に属するオーストラリアもニュージーランドも“weather so bad”がトップに来てしまう悲しさ。ちなみにカナダでも2番目、アメリカでは“so cloudy”という言葉で3番目にランクインしている。一方でアメリカに関しては“Why is america...”に対して、他の4カ国で共通して上位ランクに入るのが“so violent”である。日本はこの調査には入っていないが、Google.comで“Why is japan...”と入力すると“so clean”“so safe”とくる。
この調査ではそれぞれの国の居住者がお互いの国についてどんな疑問を抱くのか、どんなイメージを持っているのかなどが、誤解も含めて明らかになる。そして、これを時間を追って調べて行けば、お互いの国に対するイメージの変化を追いかけることが可能だろう。ちなみに、先ほど紹介したキーワードはほんの一例に過ぎない。興味のある方は、是非Noah Veltman氏のサイトを参照されたい。
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飯田哲夫(Tetsuo Iida)
電通国際情報サービスにてビジネス企画を担当。1992年、東京大学文学部仏文科卒業後、不確かな世界を求めてIT業界へ。金融機関向けのITソリューションの開発・企画を担当。その後ロンドン勤務を経て、マンチェスター・ビジネス・スクールにて経営学修士(MBA)を取得。知る人ぞ知る現代美術の老舗、美学校にも在籍していた。報われることのない釣り師。