ブロケード、「VMware NSX」対応VXLANゲートウェイなど新技術を発表

齋藤公二 (インサイト) 2013年10月07日 14時07分

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 ブロケード コミュニケーションズ システムズは10月4日、同社が提唱する“オンデマンドデータセンター”を推進するための新技術やハードウェア新製品を発表した。

 新しい技術としては、仮想LAN(VLAN)の拡張技術「Brocade VCS Virtual Fabric」、ネットワーク仮想化プラットフォーム「VMware NSX」に対応した“VXLAN”ゲートウェイ「Brocade VCS Gateway for VMware NSX」、NFS/iSCSIのトラフィックを優先して自動制御する「VCS AutoQoS」の3つを説明。これらは2014年1月にリリースする予定となっている。

 新製品としては、9月に出荷を開始したトップオブラックスイッチの新モデル「Brocade VDX 6740/6740-T」、12月末までに出荷する予定の仮想ルータ「Brocade Vyatta 5600 vRouter」を説明した。


ブロケード コミュニケーションズ システムズ SDNビジネス開発本部 執行役員 尾方一成氏

 ブロケード コミュニケーションズ システムズのSDNビジネス開発本部 執行役員 尾方一成氏は、オンデマンドデータセンターのコンセプトについて「イーサネットファブリックをベースにした、自動化され効率的でシンプルなデータセンターだ。インフラを仮想化するオーバーレイ、その基盤となるアンダーレイ、サービスのオーケストレーションという各レイヤごとに最適な技術と連携、統合できるような製品展開を進めている」と説明した。

 イーサネットファブリック技術を中心に据えながら、「OpenFlow」や「OpenDaylight」などのSDNコントローラとの連携を図るとともに、IaaSを構築、管理するソフトウェア「OpenStack」などのクラウドのオーケストレーション製品との連携を図っているとした。

 OpenFlowは、ネットワークをソフトウェアで制御するというコンセプト“SDN(Software-Defined Networking)”の中核ともいえる標準的なプロトコル。OpenDaylightは、SDNを実現するソフトウェア群をオープンソースソフトウェア(OSS)として開発するプロジェクト。OpenDaylightに参加する企業各社は、開発したソフトウェアを公開して、ネットワーク機器間の相互運用性を高め、SDNの普及を進めている。

 新しいソフトウェアのうち、VCS Virtual Fabricは、VLANの4096という上限を超えてネットワークを分離できるようにするアンダーレイでの技術。「TRILLのFine-Grained Lables(RFC 6325)という技術を活用して、共有の物理ファブリック内でテナントごとに論理ファブリックを構成し、大規模なマルチテナント環境を構築できるようにする」という。VLANのオーバーラップ、VLANスケールなどをサポートし、8000のバーチャルファブリック(理論上は1600万)まで拡張できる。

 VCS Gateway for VMware NSXは、VMwareが年内に提供予定するVMware NSXに対応した、現在標準化が進みつつあるネットワーク規格であり、既存のVLANを拡張したVXLAN(Virtual eXtensible VLAN)のゲートウェイだ。ASIC上でXLANのトンネル終端ポイント(VTEP)をサポートすることで、VXLANに対応していない既存のサーバやストレージ、ファイアウォール、ロードバランサ機器をVXLAN環境に接続できるようにする。「オーバーレイでのマルチテナントとなるが、ハードウェアによる処理のため既存ネットワークのパフォーマンスを損ねることがない」のが特徴という。

 3つめのVCS AutoQoSは、同社のファブリックがサポートしているFC、FCoE、NFS、iSCSIなどで接続するストレージのうち、IPベースのストレージ(NFS、iSCSI接続)のトラフィックを優先的に処理する機能だ。今後、サーバとストレージのトラフィックがIP上に集約されることを想定して、他のプロトコルよりもIPストレージのトラフィックを優先的に自動で確保できるようにするという。

説明 オンデマンドデータセンターと製品マップ
※クリックすると拡大画像が見られます

Brocade VDX 6740-T

 一方、ハードウェア新製品のVDX 6740/6740-Tは、4個の40Gギガビッドイーサネット(GbE) QSFP+ポートと48個の10GbE SFP+ポート(VDX 6740-Tは10GBASE-Tポート)、新しい特定用途向けIC(ASIC)を搭載したことが特徴だ。QSFP+ポートは4個の独立したGbE SFP+ポートに分割できるほか、2個の40GbEポートを利用して80GbEのトランクを作成したり、16個の10GbEポートで160GbEのトランクを作成したりできる。

 ライセンスについても、利用ポート数に応じたオンデマンド型に変更されており、スモールスタートが可能になったという。新ASICでVCS Virtual Fabric、VCS Gateway for VMware NSXをサポートした。ハードウェア新製品としては、主力製品であるVDX 8770向けの100GbEのラインカードを2014年3月に出荷することもあわせて発表した。

 もう1つの新製品である仮想ルータVyatta 5600 vRouterは、「vPlane」という新しいパケット処理アーキテクチャによりパフォーマンスを向上させたことが特徴だ。vPlaneはパケットをコントロールプレーンとフォワーディングブレーンに分け、それぞれをCPUのコアごとに最適に処理する仕組みという。

 マルチコアが進むx86サーバ上でコアに応じて性能を向上できることや、専用ハードウェアが不要なこと、仮想ルータであり容易にスケールできることなどを「ネットワークファンクションの仮想化(NFV)」と呼ばれるようになっており、同社では新製品ではNFV対応がより進んだとしている。Vyattaがオープンソースとして特にクラウド環境で広く利用されていることもアピール。今後、Vyatta 5600 vRouterを通信事業者やプロバイダー向けにも展開していきたいとした。

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