解雇する従業員を見極める10の兆候--米国の事情

Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2013-10-25 07:30


 どのような従業員を解雇すべきかについて、米国の事情に基づく10の兆候を解説する。

 従業員が解雇に値する兆候を見せていても、引導を渡しづらいと感じているマネージャーもいるはずだ。しかし、本記事で解説しているような兆候が現れた場合、解雇に向けて準備を始めるべきだろう。

 ある従業員を必要以上に長く雇用し続けるというのは、どこの会社でも行われていることだ。理由(解雇プロセスに煩わしさ感じている、あるいはその従業員が家族や友人であるなど)はどうあれ、特定の従業員を解雇する勇気を奮い起こせない場合がある。一部のマネージャーや経営者にとって、解雇は簡単なプロセスでしかない。しかしその他の人たちにとって、従業員の解雇は大きな苦痛を伴う、できれば避けて通りたい選択肢である。とは言うものの、解雇プロセスにそのような苦痛を感じる必要などない。従業員を解雇する時が来ているという明らかな兆候が見えているケースでは、そんな必要はないのだ。また、従業員が実質的に解雇を望んでいる場合もある。

 そこで本記事では、従業員の解雇という決断をいつ、そしてどのように下すべきかに関するティップスを解説する。

#1:無気力

 無気力という兆候を見せる従業員の最大の問題は、自らの仕事をきちんとこなさないばかりか、無気力を伝染させていくというところにある。無気力という伝染病がまん延すると、それを終息させるには多大な労力が必要となる。問題の従業員が、少し前まで無気力なそぶりを見せていなかったのであれば、何が起こっているのかを見極めるのがよいだろう。その原因が個人的な悩みなのであれば、無気力な振る舞いとなっている事実を当人に気付かせてほしい。従業員の私生活は尊重しなければならないとはいえ、当人には無気力を何とかしてもらう必要がある。一方、その従業員が個人的な問題を抱えていないようなのであれば、無気力な振る舞いは現在の作業に対するものである可能性が高い。

#2:不在

 従業員の服装が(今までよりも)フォーマルなものに変わったり、振る舞いにその他の変化が見られた後、不在が目立つようになった場合、その人物は転職活動に入っている可能性がある。あるいは、自らの義務を放棄しているだけかもしれない。いずれにせよ、休み時間が終わっても席に戻ってこないのは、当人が他のことに没頭しているしるしである。こういった行動は、勝手な不在が許されるというメッセージを他の従業員に送るだけでなく、規則に従っている従業員を憤慨させる可能性もある。

#3:口論

 口論の多い従業員はたいていの場合、2種類に分類できる。自らの立場に対して強い責任感を持っている従業員と、自らの置かれた環境にうんざりして、腹いせにちょっとしたことで口論を仕掛けてくる従業員である。前者の場合、仕事に情熱を持っている素晴らしい従業員と言えるだろう!しかし後者の場合、チーム内に爆発寸前の時限爆弾を抱えていることになる。後者に相当する従業員があなたや他のマネージャー、同僚、顧客にしばしば口論をふっかけているというのであれば、その従業員を解雇する時がやって来ているというしるしである。あなたが情に厚い人物なのであれば、その従業員と話し合う場を持ち、問題解決が可能かどうかを判断するという選択肢もある(おそらくはそうするべきだろう)。そのような人物ではないというのであれば、「出発」の時だ。

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