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三国大洋のスクラップブック

テスラのバッテリーを家庭用蓄電池に--米ソーラーシティの実験的取り組み - (page 2)

三国大洋

2013-12-03 14:21

 「ソーラー発電した電力をEVのバッテリーに蓄電」といった話は日本でも割と以前からあったはずで(註8)、また家庭にリチウムイオン蓄電池をレンタルするサービスなどもすでに一部で始まっていると聞く(註9)。だから、個々の要素だけを取ってみると、ニュースバリューもあまりないようにも思えるが、それでも「長期的なゴールは、太陽光発電装置と蓄電池のセットをデフォルトで提供していくこと」「これからの5年間でソーラーパネル+バッテリーのセットを導入する顧客の比率が高まっていくだろう」などと、SolarCityのPeter Rive(最高情報責任者:CTO)がコメントしているところはやはり目を引く(SolarCityとTeslaの両輪で普及を進めることになれば、バッテリの量産効果=コスト低下が期待できそうにも思えるが、実際にはどうだろうか:註10)。

 QUARTZでは、このSolarCity/Tesal Motorsの実験的試みについて、既存電力会社との潜在的競合の可能性という切り口で話をまとめようとしている。記事の見出しからもそうした思惑が伝わってくる。ただし、よく「オフグリッド化」と呼ばれること(電線からの電力に頼らない"自給自足”)が実際にどれほど容易にできるか、あるいはその結果として、SolarCityとTeslaの組み合わせが電力会社を脅かすような存在になるのかは、この記事の話だけではなんとも判断がつきにくい。

 なお、NRG Energyという大手電力卸売業者のDavid Craneという最高経営責任者(CEO)は、以前から分散型の電力システムの台頭(とそれに伴う既存電力会社の衰退)を予言していて、例えば特に天候に恵まれた米国西部や、電気料金が割高な北東部では「(自家発電設備を導入した)すでに顧客が、自分たちには電力業界などまったく必要ないことが分かり始めている」(註11)とか、「NRGの将来の潜在競合相手はどこか?」と聞かれて(既存の電力会社ではなく)「Google、Apple、それにComcastsをはじめとする大手のケーブルテレビ会社」(註12)などと発言していた。

 QUARTZ記事の文末には「(SolorCityのような)ソーラー関連企業とTeslaのような会社がいずれは収斂していく(1つになっていく)」とする蓄電池の試験導入者(=Model Sオーナー)のコメントも出ている。この人物の説明が「再生エネルギー関連の投資家」("a renewable energy financer")とあるから、このコメントもある種のポジショントークといえようが、その点を差し引いても、頭の片隅に入れておきたい可能性と思える。

 なお、TeslaのモデルSについては、ウェブサイトの日本語ページに「2014年春から納車開始」とあり、また10月末にはElon Musk自身も「(英国、アイルランド向けの)右ハンドル車を来年3月までに出す」とこれを裏付けるような発言をしていた(註13)ので、暖かくなるころにはいよいよ上陸……といった状況らしい(例のスーパーチャージャー=独自規格の急速充電装置(註14)を備えた充電スポットもいっしょに上陸するかどうかなども気になるところだ)。

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