富士通は、データウェアハウス(DWH)の新製品「FUJITSU Software Symfoware Analytics Server」を2月19日から販売している。コアライセンスで税別価格は980万円から。「FUJITSU Big Data Initiative」でのビッグデータエンジンを強化するミドルウェアと位置付け、「FUJITSU Software Symfoware Server」のラインアップに加える。
Symfoware Analytics Serverは、基幹システムなどから大量のデータを収集、蓄積して、自由に抽出、加工し、現場の視点で情報を活用できるとしている。「Windows Server 2008 R2」と「Red Hat Enterprise Linux 6」をサポートしている。
列単位で格納してデータにアクセスできるカラムストア方式を採用し、独自のクエリエンジンを搭載している。ストレージへのアクセスを最小化し、従来比で最大500倍の性能を達成したという。クエリエンジンには、ハードウェアのリソースを自動認識し、最適なメモリを割り当てる「スマートチューニング」技術を搭載、システム管理者の負担も軽減できるとしている。
スマートチューニングは、富士通独自の「スマートソフトウェアテクノロジー」をベースにしている。スマートソフトウェアテクノロジーは、ハードウェアやソフトウェアの状況を自ら判断して最適化を図る技術という。
今回のSymfoware Analytics Serverは、GUIやテンプレートでデータの準備や分析が直感的にできるしている。現場でデータの抽出条件や分析観点をさまざまに試すことができ、そのフローの蓄積も可能という。オープンなインターフェースを介して統合基幹業務システム(ERP)や帳票ツール、パッケージアプリケーションなどへ連携でき、使い慣れた分析ツールをそのまま使えるとしている。
「受注売上やPOSデータなど、大量の業務データを蓄積」「現場独自のデータを取り出し、マスタに結合」「抽出条件や分析観点を自在に変更可能な統計解析、予測分析」といった目的に沿って、データの蓄積から活用までの一連の機能が統合されているため、導入時の作業が軽減され、インストールから稼働まで約1時間としている。

マーケティングに適用したSymfoware Analytics Serverの利用イメージ(富士通提供)