サブウェイ、分析基盤を刷新--KPIを統一して分析効率を向上

山田竜司 (編集部)

2014-04-08 10:27

 日本サブウェイは2013年春より、販売時点情報管理(POS)集配信システムとPOS分析システムを改善し、運用基盤としてビジネスインテリジェンス(BI)ソフトウェアを導入している。

 新システムとして導入したNTTソフトウェアのBIソフトウェア「InfoCabina」では、POSデータをリアルタイムで蓄積し、最新のデータをそろえられる。1つのデータソースに対して、ユーザーごとにアクセス権限を設定する形式だ。これにより、複数のユーザーが同じデータソースを基にしたレポートを参照しながら、数字などを分析できるようになったという。

 日本サブウェイが注力しているのが、成功事例の共有だ。店舗の立地と施策、成果の関係性を、システムを通じて共有して、全体的な底上げを図る。現在はシステムを使いながら更新している状態であり、帳票の利用者や帳票を追加している。

 今後は、受発注や経理財務など、他のシステムとPOS集配信、分析システムとの融合を検討しており、店舗が倍増した際にもコスト削減可能な体制を模索していくとしている。

 以前のPOS集配信、POS分析システムでは、店舗数90店ほどの時代に構築されたため、150店舗を超えた時点で運用のキャパシティを超えたという。店舗からのPOSデータ収集処理が正常に終了しない場合、関連システムへのデータ配信ができず、更新処理が終わらないなど課題があった。さらに200店舗を超えると、翌々日まで社内全体の売り上げが把握できない状況だった。

 店舗では、帳票の生データからExcelを使い、売上状況の把握や分析などに使うこともできたが、活用していたのは一部だったという。日々の売り上げを時間帯ごとに分析し、翌営業日の発注内容やアルバイトの人数などを勘と経験だけに頼るユーザーが多かったとのこと。社内でも、部門などによりKPI(経営管理指標)が統一されていなかった。KPIを統一し、どのユーザーも迅速に情報を見られるようなシステムへと更新する必要があったと説明する。

 日本サブウェイは2011年、マーケティング部がシステム更新プロジェクトをスタートさせた。店舗のPOSシステムを提供する東芝テックからさまざまな製品やサービスが提示される中、InfoCabinaを導入することとなった。NTTソフトウェアもプロジェクトメンバーの一員になり、日本サブウェイの成長戦略とプロジェクト全体を理解し、システムの提案や構築、KPI設定などのコンサルティングを担い、システム設計を同時に進めたという。


日本サブウェイのシステム構成

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