PostgreSQLエンタープライズコンソーシアム(PGECons)は4月17日に2013年度の活動成果を公開、活動成果発表会を4月25日に開催すると発表した。
PGEConsは、エンタープライズ領域へのオープンソースデータベース「PostgreSQL」の普及推進を目的として、2012年4月に幅広いPostgreSQLの導入実績を持つ10社の発起人企業で発足、4月16日現在では正会員16社、一般会員27社の会員企業が参加している。
PGEConsの主な活動母体となる技術部会は、現在PostgreSQLの性能について検証する「性能ワーキンググループ(性能WG)」と、データベースの移行の考慮点やその方法を検討する「移行ワーキンググループ(移行WG)」、データベース設計や運用について検討などを行う「設計運用ワーキンググループ(設計運用WG)」の3グループがあり、その成果の概要は以下の通り。
性能WG
最新のPostgreSQL9.3を対象としたマルチコア性能特性を観測、さらにPostgreSQLのパーティショニング手法を活用して大規模データを扱った場合や、ストレージデバイスにSSDを採用した場合の性能向上効果を検証する。
移行WG
マルチバイトデータを含むデータ移行を想定した調査を掘り下げ、ストアドプロシージャ移行は調査対象製品を拡大し、PostgreSQLへの移行における性能チューニングとバージョンアップ運用に関する調査を実施する。
設計運用WG
システムの運用や保守サービスの要求に対して、PostgreSQLを活用したデータベースシステムにおける解決方法を整理し、PostgreSQLクラスタやストリーミングレプリケーション、pgpool-IIなどの可用性構成のいくつかの実機検証と、バックアップや監視の特長や注意点を整理する。
この3つのワーキンググループの2013年度活動成果については、ドキュメントをCreative Commons としてPGECons のウェブサイト上で4月17日に公開。PostgreSQLをエンタープライズ領域で活用する企業向けに情報提供を開始した。また、4月25日に2013年度活動成果発表会としてセミナーを開催し、2013年度活動成果の詳細報告や、2014年度の年間活動計画について発表する予定。5月16日に大阪でも開催する。