日本オラクルは5月8日、IaaS基盤向け垂直統合型システム製品の新版「Oracle Virtual Compute Appliance(VCA) X4-2」の提供を開始した。最新のサーバを搭載することで性能が前世代に比べ18%向上しているという。
VCAは、サーバやストレージなどのハードウェアの上にOSやハイパーバイザなどのソフトウェアを作り込んでおり、仮想化環境の基盤となる。プライベートクラウドでIaaS環境を提供する。ユーザー企業は電源を入れてから約1時間で本番環境を準備し、テンプレートに基づいて仮想マシンを数分で実行できるとしている。
Virtual Compute Appliance X4-2
新版となるVCA X4-2では、サーバに8コアのXeonプロセッサを搭載した「Sun Server X4-2」、ハイパーバイザ「Oracle VM」、NASストレージに「Oracle ZFS Storage Appliance ZS3」シリーズ、仮想ネットワーク製品群「Oracle Virtual Networking」の仮想化コントローラ「Oracle Fabric Interconnect」と管理ソフトウェア「Oracle SDN」などで構成されている。
クラウド環境を設定、管理するツール「Oracle Virtual Assembly Builder」で複数レイヤにわたるシステム全体の仮想マシン群を簡単に作成、構成する。テストと構成が事前に行われた参照構成「Oracle VM Templates」を標準でサポートする。
OSとして「Oracle Solaris」「Oracle Linux」に加え、そのほかのLinuxディストリビューションや「Windows」も同時に動作できる。それらの上で稼働するデータベースなどのミドルウェア、業務アプリケーションなどに必要なコンポーネント全体を迅速に展開できるという。