IDC Japanは6月19日、国内企業向け無線LAN機器市場の2013年の実績と予測を発表した。2013年は前年比24.3%増の216億1800万円。官公庁、教育を含む一般企業向け売り上げの拡大が成長をけん引した。無線LANが企業ネットワークの主要技術となりつつあるとみる。
2013年の一般企業向け売上額は前年比51.8%増の190億9200万円。一方、公衆無線LANサービス向け売り上げは、通信事業者によるアクセスポイント設置需要の一巡から前年比47.4%減となった。
事業者別では上位事業者の多くが2桁成長を達成。シスコシステムズがシェアを拡大させた。アルバネットワークスとラッカスワイヤレスは通信事業者のアクセスポイントへの投資一巡の影響からシェアを下げた。
今後の無線LAN機器市場は、近年の急速な市場拡大は落ち着くものの、継続して成長を続けるとみる。2013~2018年の売上額の年平均成長率(CAGR)は5.3%と予測。一般企業向けには、企業内での無線LANの活用拡大が最大の成長促進要因であり、公衆無線LANサービス向けはIEEE 802.11acへの対応とLTEのスモールセル戦略が鍵を握ると分析している。
2010~2018年国内企業向け無線LAN機器市場 導入先別 エンドユーザー売上額予測(IDC Japan予測)