日本オラクルは7月23日、「Oracle Database(DB)」にインメモリ機能を追加するオプション製品「Oracle Database In-Memory」の提供を開始した。Oracle DBのユーザー企業は、同製品を追加することで既存のアプリケーションに変更を加えることなく、インメモリデータベースの高速性を手に入れられることになる。
1300倍も高速化
提供が開始されたDatabase In-Memoryは、「Oracle Database 12c Enterprise Edition」にインメモリ機能を追加するオプション製品であり、価格は1CPUあたり250万円。この製品を追加することで、アプリケーションの変更なしでOracle DBで構築されたシステムをインメモリデータベース化し、圧倒的な高速処理を実現できるという。
日本オラクル 代表執行役社長兼CEO 杉原博茂氏
日本オラクル代表執行役社長兼最高経営責任者(CEO)の杉原博茂氏は、「日本オラクルは、2020年までにクラウドナンバーワン企業として認知されるという目標を『VISION2020』として掲げているが、クラウドでは人とモノ、モノとモノの間で膨大なデータがリアルタイムにやりとりされる。ビジネスでは、そのリアルタイム性にどこまで経営が追いついていけるかが非常に重要な課題になる。Database In-Memoryは、リアルタイム経営を実現する上でキーとなるテクノロジ」とした上で同製品による高速化の検証結果を紹介した。
例えば、「Oracle PeopleSoft」を使用した財務分析では、4時間18分かかっていた処理がインメモリ化で11.5秒に短縮、実に1300倍の高速化を実現できたという。
杉原氏は「日本にはOracle DBの顧客が2万8000社あり、まずはこの既存顧客に使っていただきクラウド時代のビジネスに貢献したい。データベース市場でナンバーワンのオラクルが、インメモリ市場でもナンバーワンを獲得する」と新製品にかける意気込みを見せた。
図1:Database In-Memory導入による処理性能向上の検証結果(日本オラクル調べ)
行と列のフォーマットを同期させる
米OracleでOracle Database製品管理 バイスプレジデントを務めるTim Shetler氏は、Database In-Memoryの開発では「リアルタイム分析」「高速なオンライントランザクション処理(OLTP)」「容易な導入」の3つが目標として挙げられたと説明する。
従来のデータベースでは、OLTPにはロー(行)フォーマット、データウェアハウス(DWH)にはカラム(列)フォーマットと、目的に合わせてフォーマットを選択していたが、Database In-Memoryでは、1つのテーブルを、ローフォーマットとカラムフォーマットの両方でメモリ上に保持する「デュアルフォーマットアーキテクチャ」を採用することで、分析とトランザクションを同時に高速化することに成功したという。
図2:Database In-Memoryのデュアルフォーマットアーキテクチャ