さらについ先頃には、Saleforce.comの米国本社と資本提携を結び、一層盤石な事業体制を築きつつある。こうしたテラスカイのような新興のクラウドインテグレーターが一段と影響力を増せば、日本のクラウド市場もますます活気づくだろう。佐藤氏の話を聞いてそう強く感じた。
「初のIntel Securityブランド製品で幅広いセキュリティニーズに対応していきたい」 (マカフィー 田中辰夫 取締役 専務執行役員)
マカフィー 取締役 専務執行役員 田中辰夫氏
マカフィーが先頃、個人向けセキュリティ対策ソフトウェアの新製品を発表した。コンシューマ事業を統括する田中氏の冒頭の発言は、新製品がIntel Securityブランドとして初めてのものであることを強調した形だ。
同社が新たに発表したのは、PCやタブレット、スマートフォンといったマルチデバイスに対応した「マカフィー リブセーフ 2015」をはじめとした2015年版の個人向けセキュリティ対策ソフトウェアの新製品群。
リブセーフ 2015は、同社が1年前に発表したリブセーフシリーズの新バージョンとなる。同シリーズは業界で初めて音声認証や顔認証といった生体認証技術を採用し、クラウド上のストレージに個人情報を保管できるようにしたものだ。2015年版では、メールから簡単にインストールできるようにするとともに、紛失・盗難対策などのiOS向けセキュリティを強化。また、パスワードのないWi-Fiネットワークへの接続を警告するなどAndroid向けセキュリティの強化も図っている。
新製品群のさらに詳しい内容については、すでに報道されているので他稿に委ねるとして、ここでは「初のIntel Securityブランド製品」である点に着目したい。
米Intelが米McAfeeを買収したことで、ブランディングにおいてもMcAfeeからIntel Securityへと移行していくことがすでに明らかになっていたが、商品パッケージに表示されるブランドロゴがどのような形態になるのかを示したのは、今回の新製品群が初めてだ。
具体的には、図のようにパッケージの左上にMcAfee、右下にIntel Securityのロゴが表示される形となった。やはりセキュリティ分野ではMcAfeeブランドが広く浸透していることから、このような形態になったようだ。
Intel Securityがセキュリティ市場で浸透していくには、少々時間がかかるかもしれないが、一方でプロセッサとセキュリティの組み合わせによるIntel Securityの展開については、IoT(Internet of Things:モノのインターネット)時代の到来が追い風になる可能性が十分にありそうだ。
今後、Intel SecurityがIoT市場に向けてどのようなソリューションを打ち出してくるのか、注目しておきたい。
マカフィーのブランディング