アイ・ティ・アール(ITR)の11月18日の発表によると、国内の複合イベント処理(CEP)市場は、2013年度の売上金額が前年度比5.6%増の15億1000万円となり、2014年度も同4.0%増と予測している。市場を構成するほぼ全てのベンダーが売り上げを伸ばしており、金融業や通信業、サービス業を中心とする大企業での導入が進んだことが市場を成長させる原動力となった。
特に2014年度以降は製造業を中心として、“モノのインターネット(Internet of Things:IoT)”や“機器間通信(Machine to Machine:M2M)”に関わるリアルタイムのデータ処理など、従来の金融処理以外に適用範囲が広がりつつあり、CEPに対する需要が拡大するとITRでは予測している。
2012~2014年度の業種別CEP市場の売上金額推移(ITR提供)
ITRは同日、市場調査レポート「ITR Market View:システム連携/統合ミドルウェア市場2014」を発刊した。CEPのほかにビジネスプロセス管理(BPM)やビジネスルール管理システム(BRMS)、エンタープライズアプリケーション統合(EAI)、エンタープライズサービスバス(ESB)、電子データ交換(EDI)、マスタデータ管理(MDM)の計7分野を対象に国内32ベンダーへの調査に基づく市場動向と分析をまとめた。