三菱商事は、単体の経営情報分析システム「MINTS-BI」を構築した。SAPジャパンと日本タタ・コンサルタンシー・サービシズ(日本TCS)が11月26日に発表した。
三菱商事は、新しい連結経営システムの第1弾として、中心となる営業取引と会計機能を備えた単体の経営情報システム「MINTS」(MC Integrated Information System)を構築した。
三菱商事のビジネスの現場や実質的な事業推進母体が子会社や関連会社にシフトしていく中、内部統制とコンプライアンスの強化、国際会計基準への対応など、内外のビジネス環境変化に対応するため、“新たな連結経営を支えるに相応しいシステムの構築”をコンセプトにMINTSを構築した。
MINTSは複数のシステムから構成されており、三菱商事単体の全社規模の情報を検索、分析するビジネスインテリジェンス(BI)システムとしてMINTS-BIを構築した。インメモリデータベース「SAP HANA」とBIシステム「SAP BusinessObjects」を採用している。
MINTS-BIプロジェクトでは、営業取引・会計システムと既存の営業グループ固有システムなどから発生する大量の生データをそのまま収集し、ユーザー自身が多様なデータを抽出、分析するというニーズに柔軟に対応できる製品として、BusinessObjectsの採用を決定した。
BusinessObjectsから発行される多種多様なデータ抽出要求に対して、待機時間を発生させない、高性能なデータ処理基盤が必要となるため、三菱商事は複数製品を評価、検証してHANAを導入した。MINTS-BIでのHANAユーザー数は約2000人となっている。