Amazon Web Services(AWS)は、新機能「ClassicLink」を導入した。ユーザーはこれを利用して、「Virtual Private Cloud(VPC)」内に存在するサーバやデータベースなどの各種リソースに、自分の「EC2-Classic」インスタンスをプライベートIPアドレスで簡単にリンクできる。
AWSウェブサイトの説明によると、ClassicLinkはAWSマネジメントコンソールから簡単な操作で有効にでき、利用に際して追加料金は不要だ。また、ClassicLinkには「AWSコマンドラインインターフェイス」、「AWS Tools for Windows PowerShell」、「AWS SDK」からもアクセスできる。
VPCは、ユーザーがAWSクラウドプラットフォーム上の論理的に分離されたセクション内で、自分の仮想マシンを運用するためのサービス。ユーザーはインスタンスの作成時にVPCを選択すると、IPアドレス範囲、ルーティング、サブネット、アクセスコントロールリストなどの各種ネットワーク構成を制御できる。また、拡張ネットワーキング機能や、2014年に導入された「T2」インスタンスなども利用できる。
これまで、VPC内で実行されていないEC2-Classicインスタンスを、VPC内のAWSリソースとリンクさせるためには、パブリックIPアドレスかトンネリングを使用する必要があった。AWSエバンジェリストのJeff Barr氏によると、こうした従来のモデルは、高スループットと低レイテンシというインスタンス間通信の利点を活かせず、帯域幅料金の上昇を招いていたうえに、セキュリティ上の懸念も生じさせていた。しかしClassicLinkの導入により、たとえばユーザーはVPC内でのみ使用可能なRDS T2インスタンスを使用して、大量のトラフィックやクエリに十分対応できるコスト効率の高いDBインスタンスを起動できるようになるという。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。