EUのような共同体を持つ西アフリカ、ハブの役割を果たすセネガル
西アフリカには、15カ国からなる「ECOWAS(西アフリカ諸国経済共同体)」と8カ国からなる「UEMOA(西アフリカ経済通貨同盟)」という組織があります。UEMOAは歴史が古く、また域内で共通の通貨「セーファフラン(XOF)」と言語(フランス語)を使用しているため、ECOWASと比較して同盟が上手く機能しているといわれています。
一方で、今後の西アフリカの発展のため、UEMOAよりも規模の大きいECOWASに寄せられる期待は大きいものとなっており、この2つの組織がいかに上手く連携していけるかが、今後の西アフリカの成長の大きなカギを握っています。
ECOWASの主要国はナイジェリア、コートジボワール、ガーナ、セネガルと言われていますが、その中でUEMOAにも所属しているのはコートジボワールとセネガルです。この2国がECOWASとUEMOAのハブとなる重要な役割を担っています。
セネガルの首都ダカールには、UEMOA域内の共通通貨を発行する西アフリカ諸国中央銀行の本部があります。コートジボワールにて2002年、2010年と内戦が起きたこともあり、アフリカ随一の安定した治安の良さを誇るセネガルに、より一層の期待が集まっています。
また、治安の良さに加え、欧州からのアクセスやビジネス環境が良いことから、ダカールには国際的な組織やグローバルカンパニーの仏語圏アフリカの主要拠点が置かれています。IT関連企業では、Microsoft、Google、IBM、Ericssonなどがオフィスを構えています。